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<<   作成日時 : 2017/03/31 15:51   >>

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 3月最後の「Monthly Prog Notes」をお届けします。
 凍える様に冷たく厳しい冬の寒さも終わりを迎え、新たな門出と期待に心が躍る春の訪れと同時に各国のプログレッシヴ・シーンからも来たるべき次世代を担う期待の新鋭が今回も出揃いました。
 イタリアのシーンに負けじとスペインからは久々に聴き手を大いに唸らせるであろう“サークル・プロジェクト”の堂々たる衝撃のデヴュー作は、久しく忘れかけていたユーロ・ロックの持つ荘厳なダイナミズムと深遠なロマンティシズムを再び呼び覚まさせてくれる、正統派にして本格派ともいえる21世紀ユーロ・プログレッシヴの伝道師
降臨と声を大にして推薦出来る一大抒情絵巻な最高傑作は必聴必至です。
 日本からは80〜90年代にかけてアウターリミッツやヴィエナを率いたブレーン的存在の塚本周成氏が、21世紀という混迷の世に満を持して遂にソロ・プロジェクトチームを立ち上げた“周成’S プロジェクト”のデヴュー作ここに登場です。
 バンド時代の名残を感じさせながらも、かつての盟友達そして21世紀ジャパニーズ・プログレッシヴの第一線で活躍しているドラマーやヴァイオリンの心強いサポートを得て、天国の御大キース・エマーソンへのオマージュすらも窺わせる会心の一枚に仕上がってます。
 アメリカからも21世紀プログレッシヴを担う第一線から5人の名うてのミュージシャンが結集した“グレイフェザー”のデヴュー作は、アメリカン・シンフォニックには珍しい仰々しい派手さを抑えた堅実で丁寧な作風に徹した、70年代プログレッシヴのリスペクトにも似通ったある種ノスタルジックな一片が垣間見える、実に味わい深い抒情性とイマージュが堪能出来る好作品です。
 本格的な春爛漫到来の如く、期待の次世代登場を告げる歓喜のファンファーレと旋律に暫し耳を傾けて下さい。

1.THE CIRCLE PROJECT/Bestiario
   (from SPAIN 2017)

画像    1.Manual De criptozoología - Prólogo/2.Bestiario/3.Capítulo 1
   /4.El Gusano Del Bosque Gris/5.Capítulo 2/6.Equus Neptunialis
   /7.Capítulo 3/8.Xiuló Farcit/9.Capítulo 4
   /10.El Hada De Las Volutas De Humo/11.Capítulo 5/12.Hyosube
   /13.Capítulo 6/14.Pectoide Verde/15.Capítulo 7
   /16.Umátodo Obscuro/17.Capítulo 8/18.Nubes Vivere
   /19.Manual De criptozoología - Epílogo

 クリムゾンカラーの下地に魔法陣の如き紋様の意匠を御覧になった幾数多ものプログレッシヴ・リスナー諸氏なら、もう迷う事無く思わず手を伸ばす事必至であろう…。
 スペインから久々に骨太で本格派なプロジェクトスタイルのシンフォニック期待の新鋭、その名もサークル・プロジェクト堂々たるデヴュー作の登場である。
 スパニッシュ・プログレッシヴなれでも作品全体の雰囲気とトーンはさながらイタリアン・シンフォニック、フレンチ・ロックテアトル、果ては昨今のアメリカ産のエデン・ソングにも通ずるユーロロックの持つロマンティシズムとミスティックな佇まいがこれでもかと言わんばかりに全曲の端々に満ち溢れており、マルチプレイヤー兼リーダー格でもあるRafael Pachaを中心に女性Voを含めた総勢20名ものミュージシャンが集結し、時にクリムゾンばりのヘヴィな旋律、時に初期ジェネシス+ハケット調のリリシズム、中世古謡やケルト音楽といった音楽的素養をも内包し、画像幽幻で儚げな雰囲気を醸し出すメロトロンにハモンド、キーボード群の素晴らしさに加えて、エモーショナルなギター、強固なリズム隊、ストーリーテラー風なナレーション、ファンタジックな旋律を湛えたフルートにハープ、曲によってスペイン語と英語を使い分けたヴォーカルの絶妙さといった好演が聴き処満載で、トータル70分超の長尺すらも全く飽きさせない曲展開の上手さも特筆すべきであろう。
 70年代スパニッシュ・プログレッシヴが持っていたであろう自国の香りや匂いこそ希薄であるが、それらを補っても余りある音楽的スキルとコンポーズ能力の高さを物語る、21世紀の正統派ユーロ・シンフォニックの王道と伝承を地で行く真摯で揺るぎ無い姿勢と身上には溜飲の下がる思いであり、昨年のウクライナ出身モダン・ロック・アンサンブルに続く、盛況著しい21世紀ユーロ・シンフォニックの快挙に心から拍手を贈らんばかりである。

Web https://thecircleproject.bandcamp.com/ 
    http://www.facebook.com/thecircleprojectmusic/?fref=ts


2.SHUSEI'S PROJECT/Same Dreamer
   (from JAPAN 2017)

画像
    1.夢/2.Same Dreamer/3.Border
   /4.Black Card/5.戦いの中で/6.最後の言葉
   /7.夢の始まり

 80年代のアウターリミッツ、そして90年代のヴィエナを牽引したと言っても過言ではないジャパニーズ・プログレッシヴ随一のブレインにして唯一無比のヴァーチュオーゾ塚本周成氏が長きに亘る沈黙を破り、満を持してのソロ・プロジェクトチーム…周成’S プロジェクトを立ち上げた記念すべき待望の新生デヴューアルバム。
 かつてのチームメイトだった荒牧隆(G)、永井敏巳(B)、菅沼孝三(Ds, Per)、そしてファンタスマゴリアからヴァイオリニストの藤本美樹、声楽を学んだ2人の女性Voそして女性コーラス隊を迎えて、混迷の21世紀という世に問いかけるべく“夢=Dream”というキーワードを通じて、国境、民族紛争、人種問題から格差社会といった現代社会に巣食う様々な病巣と真っ向から対峙した、昨今のクェーサー『:46』、マウマウ『Another Heaven』、ユカ&クロノシップの一連の作品、そしてマシーン・メサイアのデヴュー作と並ぶであろう、ファンタジーやフェアリーテイルと訣別し現代社会への警鐘と共に鋭いメスを入れた野心作といえるだろう。画像
 塚本氏の多種多彩なキーボード群そしてパイプオルガンを縦横無尽に駆使しした重厚なメロディーラインを聴く度に、改めて天国のキースヘの憧憬とリスペクトをも禁じ得ない…さながらキースへの哀悼とレクイエムの様に聴こえてしまうのは些か考え過ぎだろうか。
 塚本氏のプレイとスコアを支えるバンドメイトの素晴らしい好演も然る事ながら、人によって好みの差は分かれるかもしれないが…個人的で恐縮だがアニメの萌えキャラ声みたいな女性Voにはどうにも赤面する事しきりである(苦笑)。
 ミスマッチ感を醸し出しているといった思いこそあれど、世界的に席巻しているジャパニメーション人気やらAKBといった日本のアイドルグループ人気等云々を考慮すれば、まあ…これはこれでいた仕方ないんだろうなァと自らを納得させるしかあるまい。
                 


3.GREYFEATHER/Same
   (from U.S.A 2017)

画像
     1.Greyfeather Part 1/2.No More/3.The Fire
    /4.Bloodstripe/5.Greyfeather Part 2/6.Lines Are Drawn
    /7.Life Sonnet #4/8.Half A World Away

 イルヴェイター、イズ、リトル・アトラス…等といった21世紀アメリカン・プログレッシヴの第一線に大きく携わっている名うてのプレイヤーが集結した5人編成のグレイフェザー
 一見してポストロック風なアートワークをも連想させる本デヴュー作であるが、ポストな趣と傾向とは全く無縁な…さながら70年代のブリティッシュとアメリカン・ロックが持っていた良質なエッセンスがコンバインし21世紀シンフォニックへと昇華したと言ったら当たらずとも遠からずといった感であろうか。
 カンサスやスポックス・ビアードといったアメリカン・プログレッシヴの画像王道とはまたひと味もふた味も違う、各メンバーのキャリアや熟練度を物語っている分仰々しさや派手さを抑えじっくりと丁寧に創り込んだ、聴き込めば聴き込むほど深みと味わいがリスナーの脳裏と心に浸透するであろう、あくまでアーティスティックな立ち位置でリリシズムな音を紡ぎ曲想を積み重ねていくといった職人肌にも似た大人の感性が光る、敢えて万人受けに相対する玄人好みの作風に近い好作品と言えるだろう。
 アコギのアンサンブルやオルガンの響きに至るまで、以前どこかで聴いた様な古き良き時代感の音という懐旧な思いすらも想起させ、開放感を伴った眩い陽光とは真逆な霧に包まれ陰影を帯びた欧州的な湿った空気感の意匠通り、アメリカン・プログレッシヴが持っている様々な側面の一端が垣間見える…束の間のノスタルジックさを覚えると共に、寒い冬の終わりを飾るに相応しい稀有な一枚ではなかろうか。
                 

Web http://www.greyfeather.net/index.html 
    http://www.facebook.com/greyfeathermusic/?fref=ts

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