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<<   作成日時 : 2015/02/27 17:34   >>

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 今月の「Monthly Prog Notes」はベテランクラスと新進勢とバラエティーに富んだラインナップが出揃いました。
 今やフレンチ・シンフォニック重鎮の域とも言える“ミニマム・ヴィタル”、実に7年振りの新作は初の2枚組大作にして、彼等自身の原点回帰と今まで培われてきたサウンドスタイルの総括的な趣をも感じさせる…ジャケットの印象とは裏腹により以上にインテリジェンスと気概を感じさせる最高傑作に仕上がってます。
 21世紀イタリアン・ロックを支える立役者としてすっかり板に付いた感を抱かせる“ラ・コシェンツァ・ディ・ゼノ”の通算第3作目の新作は、ラ・マスケーラ・ディ・チェッラと同様イタリアン・ロックの伝承を現在(いま)に伝えるべく、
70年代と21世紀のプログレッシヴ・マインドが交差した風格と重みを感じさせる傑作です。
 イタリア人でしか為し得ない繊細さと力強さ、リリシズムとアイデンティティーが作品の隅々から伝わってくる珠玉の一枚を御堪能下さい。
 アメリカからも久々に手応えを感じさせる骨太なヴィンテージスタイルを湛えた、硬派なアメリカン・プログレッシヴを謳う新鋭“ノー・モア・ペイン”の2ndは必聴作でしょう。
 21世紀プログレッシヴ・カテゴリーに位置しながらも、往年の熱き70年代を彷彿とさせるノスタルジックなフィーリングとロックの王道を地で行く真摯な姿勢に共感を覚える事必至です。
 凍てつく様な厳しい冬の寒さから暖かな春の到来の兆しが感じられつつある昨今、新たな季節に向けて夢幻の楽師達の魂の饗宴に耳を傾けて下さい。


1.MINIMUM VITAL/Pavanes
   (from FRANCE 2015)

画像       〜 Pavanes I 〜
        1.Javary & Montago/2.La Basse Danse/3.Valadôn
       /4.La Pavane/5.Rodéo/6.Le Prisonnier Hollandais (Trad)
       /7.Maria Flies/8.Suite En Poussière De Lune/9.Folkish
       /10.Villages
       〜 Pavanes II 〜
        1.Saladin/2.Yassim/3.Sur Tes Pas/4.L'Enfance Des Sages
       /5.Le Tourdion/6.Chanter Toujours/7.Ende Limbo
       /8.Soleil Dén/9.Suite Ibérique

 ロックテアトルの大御所アンジュ、或いは現在の旗手でもあるネモとは全く違った手法とイディオムを提唱し、リアルな21世紀フレンチ・シンフォニックを物語る上で、今や重鎮的役割をも担っていると言っても過言では無いミニマム・ヴィタル
 80年代初頭に結成以降、彼等も早30年を越えるキャリアを誇り自らが築き上げた中世宮廷音楽、伝承古謡、トラディッショナル、民族音楽…等の多種多様な要素を内包した音楽スタイルは、時代の推移と共に緩やかな変化とアクセントを身にまといながらも、画像凡そ時流の波とは一切無縁のデヴュー以降から一貫して孤高なる我が道を突き進む信念は、熟練されたバンドの長き歩みと相まって今作では更に磨きがかった結束力が強固になりつつある感を与えている。
 今回ドラマーと2名のヴォーカルをゲストに迎えて、Payssan兄弟と共に長年苦楽を共にしてきたベースのEric(トランペット、サズも兼ねる)という結成当初からのオリジナルメンバーが改めてトリオスタイルという極力シンプルな少数精鋭の布陣で臨んだ、まさしく原点回帰と現在進行形とがコンバインしたある意味総括にも似た趣と自らの指針が2枚組大作という形で濃密に凝縮された、森の愉快な音楽会よろしくユーモラスなジャケットのイメージ通りのどかでほのぼのとした質感の中に職人肌なインテリジェンスさが垣間見える。
 セカオワ風な意匠とビデオクリップに困惑を覚える方々も多い事と思われるが、自らを吟遊詩人ないし道化役者的に見立てた彼等の確信犯的な狙いを裏読みすれば、子供騙しで陳腐なエセファンタジーを謳うJポップの誰かさんと比較しても雲泥の差は歴然としている。
 ファンタジーを創作するとはこういうことである…まさにこの彼等の本作品が如実に証明している。


Web http://www.minimum-vital.fr/


2.LA COSCIENZA DI ZENO/La Notte Anche Di Giorno
   (from ITALY 2015)

画像       I. Giovane Figlia
        1.A Ritroso/2.Il Giro del Cappio/3.Libero Pensatore
       /4.Quiete Apparente/5.Impromptu pour S.Z.
       /6.Lenta Discesa all'Averno

       II. Madre Antica
        7. Il Paese Ferito/8.Cavanella/9.La staffetta
       /10. Come Statua di Dolore

 2011年のデヴュー、そして2013年の2ndを経て概ね2年間隔のスパンというコンスタンスな製作ペースを維持しつつ、今やラ・マスケーラ・ディ・チェッラと並んで21世紀イタリアン・ロックを支える立役者となった感を抱かせるラ・コシェンツァ・ディ・ゼノ、待望の3rdの新作がここに届けられた。
 今作からヴァイオリニストを加えた7人編成というロカンダ・デッレ・ファーテばりな大所帯となり、ツインKeyを擁する伝統のイタリアン・ロックならではの王道を地で行く真摯で意欲的な姿勢に、私のみならず世界中の幾数多ものイタリアン信奉者達ですらも好感を抱く事だろう。
 往年のPFMやクエラ・ベッキア・ロッカンダが持っていた繊細な響きと、イタリアン・ヘヴィシンフォの力強さと仄暗さが同居した、画像由緒正しいイタリアの心の琴線と響き、古の街角と石畳といったイマジネーションが脳裏に溢れ返らんばかり色鮮やかに甦ってくる…。
 やや強引な喩え方で恐縮だが、かのクエラ・ベッキア・ロッカンダの1stを現代寄りに解釈したかの如く、時代相応の作風が成されていると言ったら分かり易いだろうか(苦笑)。
 組曲形式による20分前後の大曲2曲のみの構成で、まるであたかも70年代アナログLP盤時代のA面B面を意図したかの様な、往年のイタリアン・ロックのファンですらも思わずニヤリとさせる心憎い配慮と気の利いた粋な計らいには溜飲の下がる思いですらある。
 3名の女性ゲスト(フルート、チェロ、バックVo)の好演も、作品に色鮮やかな華を添えており特筆すべきであろう。
 現代のイタリアのシーンが順風満帆で安泰であるという充実ぶりを如実に物語る、紛れも無く最良にして至福を感じさせる一枚であると断言出来よう。


Web http://www.lacoscienzadizeno.it/


3.NO MORE PAIN/The Post Human Condition
   (from U.S.A 2014)

画像
       1.Nascency/2.All As One/3.Behold The Screen
      /4.The Spiral/5.Shrine Of Pearl/6.God In The Glass
      /7.Bleed/8.Binary Annihilation Glitch/9.Mountains Of The Sky
      /10.Cosmic Trigger/11.The Network

 往年のムーディー・ブルースをも彷彿とさせる摩訶不思議なアートワークに思わず目を奪われる、アメリカ期待の新鋭ノー・モア・ペインの通算2作目に当たる新譜。
 2012年のデヴュー作『Debate And Rhyme』から2年振りのリリースとなる本作品は、オープニングから端整で美しくも感傷的なギターとピアノをイントロダクションに幕を開け、画像徐々にハードかつドラマティックにドライビングするチューンへと転調し、カンサスやスティックス…果てはスポックス・ビアードばりの疾走感と天空を飛翔するかの様なエッジの利いたメロディーラインに、リリシズムとダイナミズムとが同居したヴォーカルラインが縦横無尽に堪能出来る、所謂典型的な21世紀アメリカン・プログレッシヴでありながらも、ノスタルジックなフィーリングとヴィンテージな感触がしっかりと根付き息づいている…久々に手応えを感じさせる骨太で会心の一枚と言えるだろう。
 前デヴュー作で感じられた曲作りの上手さに比例してやや粗削りな印象こそ否めなかったものの、本作品ではより以上にプログレッシヴへのアプローチを強めた唯一無比の音楽像への構築に成功している。
 トータル77分以上もの収録時間に只々圧倒されるか退屈極まりないと感じるかは個々の差異ではあるものの、大海原の様な大作主義へと漸く一歩踏み出した彼等の並々ならぬ意気込みと感情の発露に今は心から祝福し拍手を贈りたいものである。


Web http://www.facebook.com/posthumancondition?fref=ts

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