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<<   作成日時 : 2017/06/30 17:54   >>

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 6月最後の「Monthly Prog Notes」をお届けします。
 梅雨時の陰鬱な空模様の下、物憂げな時節柄に相応しいラインナップで、フランス、イタリア、そして北欧ノルウェーから3バンドが出揃いました。
 フレンチ・ロック界きっての大御所にして名匠でもあるピュルサーのギタリストとキーボーダーを中心に結成された、ベテランならではの風格と貫禄すら抱かせる“シールク”4年振りの新譜2ndは、前デヴュー作よりも更なる自己進化(深化)を遂げた、往年期のピュルサーサウンドを継承したドラマティックで感傷的なリリシズムに彩られた、極めて映像感覚に近いヨーロピアンな翳りと憂いが堪能出来る心で泣ける至高の一枚に仕上がっています。
 イタリアからイルバレ、ビリエットの作風を継承した邪悪でダークなヘヴィ・シンフォニックの新たな申し子“モナリザ”のデヴュー作も必聴必至です。
 70'sヴィンテージと21世紀プログレッシヴとの良質なエッセンスが調和したハイブリッドながらも正統派プログレ・ハードは聴く者の胸を打ち、久しく忘れかけていたロックの持つ感動と興奮、熱気すらも呼び覚ましてくれる事でしょう。
 北欧ノルウェー発、期待の新鋭“ジェントル・ナイフ”2年振りの新譜2ndも聴き処満載な決定盤と言えるでしょう。
 アートワークのイメージも然る事ながら、雄大にして深遠、幽玄な北欧の森と湖のヴィジュアルに秘められた神秘的でダークな側面をクリムゾンやGGから多大なる影響を受けた彼等の紡ぐシンフォニックでジャズィーな北欧神話は、リスナーにあたかも神々の禁断の領域に足を踏み入れたかの様な感覚と幻視を与え、時間が経つのを忘れさせてくれる事必至です。
 2017年もいよいよ折り返しに差し掛かり本格的な夏本番を迎えつつありますが、夏の暑さに負けない位のハートウォームな熱気と、クールでインテリジェントな感動に暫し酔いしれて下さい。

1.SIIILK/Endless Mystery
   (from FRANCE 2017)

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      1.Inner War/2.Endless Mystery/3.Black Old Train
     /4.Merging/5.Escape/6.Drifting Words/7.Questions
     /8.Green Boy/9.Ultimate

 フレンチ・シンフォニックの名匠ピュルサーのJacques RomanとGilbert Gandilの両者を核に結成され、2013年にセンセーショナルなデヴューを飾ったもう一つのピュルサー…或いはピュルサー別働隊と言ったら良いのだろうか、4年振りに2ndの新譜を引っ提げてシールクが、今再び私達の前に帰って来てくれた事に嬉しさと喜びは隠せない。
 ジャケットの意匠を含めてややもすればポスト寄りになってしまったかの様な印象を抱いてしまいそうになるが、かつて往年期のピュルサーで培われてきた音楽経験と実績を如実に物語っているであろう、そんな会心の一枚に仕上がっている。
 漆黒の音宇宙を夢想の様に漂う浮遊感、デジャ・ヴを思わせる朧気な記憶、名作『Halloween』の面影を垣間見る様な哀愁と抒情のリリシズム、エモーショナルでアンビエントな佇まいながらも憂いを帯びたメロディーライン…等、ピュルサーが紡いで来た世界観の延長線上を思わせながらも更なる見果てぬ夢幻(無限)の彼方をも見据えた、ベテランだからこそのスキルと技量が色濃く反映された極上なる心象風景が聴く者の脳裏をよぎる事だろう。画像
 『Gorlitz』発の列車に乗って終着の浜辺(The Strands Of The Future)を目指し灰になった記憶(Memory Ashes)を探し求める、それはさながら本作のジャケットで描かれた木製の玩具に見立てた…置き去りにしてしまった記憶の断片を拾い集めるかの如き孤高なる魂の彷徨に他ならない。
 シンフォニック、ポストロック、マインドミュージック、果てはヒーリングといったカテゴリーをも超越し、映像感覚をも伴った幽玄にして深遠な一大抒情詩の大海原に、聴き手は暫し黙ってその身を委ねてみるといい…。
 もはやピュルサーの別プロジェクト云々といった肩書きなんて不要でもあり無意味であるという事を踏まえ、自我を確立させた彼等に対し私達は心から祝福し拍手を贈らねばなるまい。
 余談ながらも長年ピュルサーで苦楽を共にしてきた管楽器奏者Roland Richardのゲスト参加が実に嬉しい限りだ。
                 

Web https://www.facebook.com/groups/189340094529942/


2.MONNALISA/In Principio
   (from ITALY 2017)

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      1.Specchio/2.Il Segreto Dell'Alchimisista/3.Catene Invisibili
     /4.Infinite Possibilità/5.Oltre/6.Viaggio Di Un Sognatore
     /7.Ricordi

 ジャケットアートからして邪悪で禍々しき雰囲気と胡散臭い香りが漂っている、21世紀イタリアン・ヘヴィシンフォニック期待の新星モナリザのデヴュー作。
 フランスのシアトリカルな同名系シンフォニックとは全く真逆な、もう如何にもといった感剥き出しな…イルバレ、ムゼオ、ビリエット、セミラミス等のダークサイドなエナジーを放つ70'sヴィンテージ・イタリアンロックから多大なる影響を受けたであろう、敬愛とも偏愛とも形容し難い憧憬という概念をも超越した若手4人組が織り成す熾烈でストレートなサウンドスタイルからは、昨今のイル・テンピオ・デッレ・クレッシドレ、イル・バシオ・デッラ・メデューサ等に肉迫・追随するかの如く、決して臆する事無く堂に入った自己の音楽理想像と揺るぎ無い決意表明すらも窺い知れよう。
 イタリア語による歌心溢れるヴォーカル、唸るハモンド、攻撃的で重厚さを醸し出したなギターとリズム隊といった伝統的で正統派なイタリアン・ヘヴィの良質な雛形ともいうべき雄姿に好感を抱きつつも、デジタルシンセ系の音色に21世紀バンドらしい主張の表れも忘れてはなるまい。画像
 良い意味でヴィンテージと新世代らしさとの調和が取れたハイブリッドであると同時に、よく有りがちなシンフォニック・プログレメタル系に寄りかかる事無く、あくまで“プログレッシヴ・ハードロック”であるという事を信条(身上)に、70年代リスペクトのみに終始する事無く自らをアップ・トゥ・デイトされた現在進行形であるという事を物語っているかの様ですらある。
 曲作りの上手さとセンスも然る事ながら、思わず拳が熱くなる様なカッコいいメロディーラインに久しく忘れかけていたロックの持つ感動と熱気と興奮が再び呼び覚まされたそんな思いですらある。
 成る程、2009年の結成当初はパープルやレインボーといったブリティッシュ・ハードが出発点だったのも頷けよう。
 個人的ながらも、もう今から次回作への楽しみと期待感が先走ってしまっているから困ったものである(苦笑)。
                 

Web https://www.facebook.com/MonnaLisaVerona/?fref=ts


3.GENTLE KNIFE/Clock Unwound
   (from NORWAY 2017)

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      1.Prelude:Incipit/2.The Clock Unwound/3.Fade Away
     /4.Smother/5.Plans Askew/6.Resignation

 2015年に彗星の如くデヴューを飾った北欧ノルウェー期待の新鋭ジェントル・ナイフ、本作品は2年振りという僅かな製作スパンながらも待望の新譜2ndに当たるもので、前デヴュー作から若干のメンバーチェンジを経て、今作ではプラス1名を新たに加えた11人編成という大所帯となっている。
 さながら森の精霊が描かれたであろう、そんなアートワークの意匠のイメージに寸分違わぬ深遠で幽玄でミステリアスさが醸し出された、冒頭のECM系をも彷彿とさせるピアノとトランペットに霧深い森と神秘な佇まいの湖面といった北欧のヴィジュアルを想起しつつも、攻撃的な衝動に加えて激情を扇動するかの如き凶暴な旋律(戦慄)と、画像時折抒情的で詩情溢れる静謐な調べを奏でるといったクラシカルでシンフォニック、ジャズィーな素養をも窺わせる対極の両面性を備えた、北欧出身ならではのバンドスタイルを地で行く正統派とも言えるだろう。
 御大クリムゾンをルーツにバンドネームの由来となったであろうGG影響下のアンサンブルとクロスリズムとの応酬がドラマティックに展開する様は、あたかも北欧の神々の狂騒と饗宴を森の木陰から覗き見ているそんな思いにすら捉われてしまう。
 北欧特有の雄大で壮麗な自然と空気感を肌で感じつつも、漆黒の深き森の持つ神秘性と不安感が作品全体の端々まで支配しており、メロディック・シンフォニックといった昨今のトレンドや時流とは到底無縁な、良い意味で極めてオーソドックスな北欧プログレッシヴ本来の伝統と潮流に沿った、優雅にしてダークサイドな趣の御伽世界を湛えた幻想譚に時を忘れて、いつしか心は身体から遊離して北欧神話の世界へ飛翔していきそうな感覚に陥りそうだ…。
 21世紀スカンジナヴィアン・プログレッシヴに於いて、自ずから自己進化(深化)を極め急成長を遂げたエポックメイキングな好例と言えるだろう。
                 

Web http://www.gentleknife.com 
    https://www.facebook.com/gentleknife/?fref=ts

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