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<<   作成日時 : 2016/09/30 15:36   >>

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 9月最後の「Monthly Prog Notes」をお送りします。
 今回はプログレッシヴの秋到来の幕開けに相応しい、強力ラインナップが出揃いました。
 かねてから話題と前評判を呼んでいたアメリカン・プログレッシヴ界最強の大御所“カンサス”、2000年にオリジナルメンバー集結で製作されファンの度肝を抜いた『Somewhere To Elsewhere』から実に16年振りの新譜は、かつての黄金時代がまざまざと甦ったかの様な熱気とダイナミズムを伴って原点回帰と完全復活を果たしたと言っても過言では無い位に、彼等の全作品に於いてまさしく最高傑作に位置するであろう至高と充実の内容を誇る一枚である事…絶対必聴必至です!
 久々の南米アルゼンチンからも伝説的大御所クラスの“パブロ・エル・エンテラドール”が、新譜にして悲しいかなラストアルバムとなった幻の3枚目も聴き処満載です。
 2004年にレコーディングが完了されながらも様々な諸般の事情で12年間寝かされていた(お蔵入り寸前!?)音源が、長い眠りと沈黙を破って漸く陽の目を見る事となった、名作の1stとラテンポップ・フィーリングが光る2ndとのそれぞれの良質なエッセンスが融合した、彼等の終焉・集大成に相応しい輝かしき結晶となりました…。
 彼等の最後の雄姿と奏でるリリシズムを是非体感して下さい。
 北欧ノルウェーからカオス渦巻くダークエナジーを纏った、ヴィンテージ系ヘヴィ・プログレッシヴの強力な超新星“シャンブルマテス”が満を持してデヴューを飾りました。
 クリムゾン始めVDGG、果てはマグマをも崇拝しているであろう無間地獄をも思わせる星の無い暗黒の迷宮巡りにも似た、かのアングラガルドやアネクドテンにも凌駕匹敵するであろうダークシンフォとリリシズムの終わり無きループを垣間見ている様で、カタストロフとエクスタシーとのせめぎ合いは病みつきになる事を保証します。
 枯葉舞い散る抒情性と寂寥感を帯びた感傷的な秋本番を迎えて、全身全霊心血を注いだプログレッシヴの匠達の、心震える魂の饗宴を心ゆくまで御堪能下さい。
 
1.KANSAS/The Prelude Implicit
   (from U.S.A 2016)

画像
       1.With This Heart/2.Visibility Zero/3.The Unsung Heroes
      /4.Rhythm in the Spirit/5.Refugee/6.The Voyage of Eight Eighteen
      /7. Camouflage/8.Summer/9.Crowded Isolation
      /10.Section 60/11.Home On The Range(Bonus Track)
      /12.Oh Shenandoah(Bonus Track)


 1974年のデヴューから21世紀の今日に至るまで、正しく…紛れも無くアメリカン・プログレッシヴ界の生ける巨人の名に相応しい、今作の新譜で描かれた不死鳥(鳳凰)の飛翔という意味合いが込められた意匠を如実に物語っているかの如く、今なお現役バリバリの第一線で活躍し続けているカンサス
 2000年に突如オリジナルメンバー全員が集結した好作品『Somewhere To Elsewhere』以来、実に16年振りの新作はドラマーのPhil Ehart、ギタリストのRichard Williamsのオリジナルメンバーに、1995年の『Freaks Of Nature』に参加していたヴァイオリニストDavid Ragsdale、そしてカンサス人脈+フォロワーバンド関連の伝で新たなメンバー4人を加えた、久々のツインギタリストを擁するバンド史上7人編成という大所帯で製作されており、画像オープニングの冒頭からもう既にあの往年のカンサス節全開の、所謂まるで何事も無かったかの様にあの『Song For America』から『Point Of Know Return』までに至る黄金期の延長線上が脳裏にまざまざと力強く展開されて、私自身久しく忘れかけていたロックの持つ感動に打ちのめされ、あたかも血湧き肉踊るかの如く熱気と興奮に包まれているのが正直なところである。
 全くと言って良い位に衰えを感じさせない気合いの入った力強い演奏力の素晴らしさも然る事ながら、兎にも角にもボーナストラックを含めて全曲無駄の無いカンサスワールドが余すところなく徹頭徹尾且つ縦横無尽に繰り出される様は、バンドとしての面目躍如に加えて決してネームヴァリューだけに寄り掛かっていない、アメリカン・プログレッシヴ伝統の底力と醍醐味ここにあり!と言わんばかりな匠の域に達した男達の夢がぎっしり詰まった最高傑作に仕上がっている。
 個人的にあまり大仰な言葉は使いたくないが、この魂の一枚の前では敢えて“これを聴かずして2016年のプログレッシヴは語れない…”と言わざるを得ない。嗚呼…昇天。
                 

Web http://www.kansasband.com/ 
    http://www.facebook.com/KansasBand/?fref=ts
Prelude Implicit
Inside Out U.S.
2016-09-23
Kansas

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2.PABLO EL ENTERRADOR/Threephonic
   (from ARGENTINA 2016)

画像
       1.La Marcha Del Regreso/2.Pasion/3.Caida Libre
      /4.Entre El Bien Y El Mal/5.Paginas De Cristal
      /6.Encontrare Un Lugar/7.Los Cielos De Irak
      /8.Solo Y Desafinado/9.Clave De Sol


 かの名作映画『ブラック・レイン』のオープニングを思わせる様な黒い日章旗風な意匠に、美狂乱の1stの狐面よろしく能や狂言で用いられる天狗面が描かれた、何ともジャポニズムなエキゾチックさを醸し出した最新作を引っ提げて再びシーンに戻って来たアルゼンチンの生ける伝説的存在パブロ・エル・エンテラドール
 本作品はそもそも2004年にレコーディングされながらも、様々な諸事情で12年間も寝かされた挙句の果て今年遂に漸く陽の目を見る事となった幻の通算3作目にして、誠に残念な事に…これが実質上彼等のラストアルバムになるとの事。
 80年代アルデンティーナ・シンフォニックの名作となった記念すべきデヴュー作を経て、長きに亘る沈黙を破って1998年の復活劇と共に大幅なサウンドの転換を図りプログレッシヴ&ラテンポップスの好作品となった2ndをリリースし、21世紀以降その後の動向が注視されてきたさ中の予期せぬ突然のラストを告げる新作リリースは、私のみならず全世界中のプログレッシヴ・ファンにとって非常に悲喜こもごもな心情の入り混じったサプライズにして予期せぬ贈り物である事に変わりはあるまい…。画像
 キーボードトリオスタイルに移行したオリジナルメンバーに数名のゲストプレイヤーを迎えて、紆余曲折と暗中模索の末に漸く自らが目指すべき方向性を確立させたと言わんばかりに、過去2作品の良質なエッセンスを融合させたシンフォニックでドラマティックな側面と、ラテンフレーバー香るキャッチーでモダンなポップ・フィーリングとが初秋の微風の如き心地良さが聴き手に理屈を越えた感動をもたらしてくれる事だろう。
 故エマーソン或いはイタリアン・ロックが持つダイナミズムをも彷彿とさせるオルガンとシンセによる荘厳で深遠な音の壁が圧巻のオープニングを皮切りに、中期ないし後期ジェネシスへのリスペクトを窺わせる曲構成の流れに、自らの音楽に対する今までの思いの丈と感情の発露が込められた最後の煌めきにして集大成的な趣がひしひしと感じられる。
 最終作を遺して人知れず解散してしまったのは誠に残念な限りであるが、彼等の偉大なる足跡と功績は未来永劫これからも語り継がれていく事だろう。
 今はただ素晴らしい感動を有難うという一文を贈らせてほしい…
 Ustedes eran realmente el mejor del presente.


3.SHAMBLEMATHS/Same
   (from NORWAY 2016)

画像       1.Conglomeration (or: The Grand Pathetic Suite)
         a. Bloody Racket/b. Your Silly Stare/c. A Mockery in the Making
           /d. The Different Tastes of Sick/e. A Mockery Well Made
           /f. Life Is Tough (When You're Me)/g. Saucy Tiara Woman!
           /h. Another Pear of Ice/i. Con-girl Omen Ratio 1/j. Overture

       2.A Failing Ember
         a. Never Innocent Again/b. The Winding Stair/c. Three Flowers
           /d. Deus Caritatis

       3.Stalker
          a. Stalker Begins/b. Bad Conscience Underneath Your Gown
           /c. Stalker: Persistance/d. Stalker's Lullaby/e. Stalker: The Harrowing
                                       /f. Stalker: Inevitable Anticlimax and Fade-Out


 北欧ノルウェーから突如、空前絶後にして超絶級な期待と驚愕の新鋭が降臨した…。
 ギター始めサックス、パーカッション、キーボードにヴォーカル…etc、etcを多種多才に手掛けるマルチプレイヤーSimen Ådnøy Elliingsen とベーシストEirik Mathias Husumの両名によるシンフォニック・デュオ(プロジェクト?)の究極形と言っても過言では無いシャンブルマテス、満を持してのリリースと相成った待望のデヴュー作である。
 一件地味な感の意匠ながらも、無造作に積まれた旅客機の残骸を運ぶトレーラーという余りにもショッキングでただならぬ雰囲気を帯びた…如何にもテロリズムの横行やら民族紛争、世界の政情不安といった病巣を抱えた混迷の21世紀の現在(いま)を物語っているかの如く、画像狂騒と静寂、破壊と美意識、抒情と戦慄をも内包した彼等の構築するサウンドスタイルとそれを支えるバックボーンは明らかにクリムゾン、VDGG、マグマ、果てはアイランド、デヴィル・ドール、ビッグ・エルフといったプログレッシヴ・ロック界孤高の聖域に息づく稀代のカリスマ達であり、もはやリスペクトやら憧憬といったレベルと次元をも超越した底無し沼の様なダークエナジーとカオスが渦巻くヴィンテージスタイルを踏襲したヘヴィ・プログレッシヴにして、同じ北欧ヴィンテージ系プログレッシヴの21世紀バンド…アングラガルド並びアネクドテン、パートス、ホワイト・ウィローすらをも完全に凌駕しており、彼等2人を支えるハモンドオルガン、メロトロンといったキーボード群、ドラマー、女声コーラス隊…等のゲストサポート陣営の堅実で的確な好演も実に筆舌し尽くし難い位に素晴らしく凄まじい。
 私を含め…ややもすると地味めなアートワークに惑わされてあわやスルーされがちな感は否めないが、貧相な印象を抱きながらも実はとんでもない曲者にして彼等の創作する音楽が仕掛ける巧妙な罠、或いはカオスな術中に陥って病みつきになる事必至と言わんばかりである。
 嗚呼、それにしても冷笑を湛えた何とも知的にして末恐ろしいニューカマーが誕生したのだろう…そう思いつつも彼等の今後の動向から目が離せないのもまた正直なところでもある。
                 

Web http://www.shamblemaths.com 
    http://www.facebook.com/shamblemaths/?fref=ts

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