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<<   作成日時 : 2016/06/29 17:19   >>

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 6月終盤の「Monthly Prog Notes」は、日本始めアメリカ、イタリアからベテランクラスとニューカマー各々の個性とスタイルが反映された意欲的で熱気の籠った力作の新譜、デヴュー作が共々に出揃いました。
 長年地道且つコンスタンスに活動を継続しているジャパニーズ・プログレッシヴの実力派集団“クェーサー”5年振りの新譜は、リーダー兼キーボーダーの森田拓也氏が東日本大震災の被災地に支援ボランティアへ出向いた際の出会いと経験を基に、緊迫感漂う雰囲気の中で再生と復興への希望が託されつつドキュメント・タッチな視点で捉えた、まさしく現実に目を向けたシリアス・シンフォニックというスタンスで仕上がった衝撃的な作品、混迷の21世紀の今だからこそ多くの方々に聴いてほしい一枚です。
 活況著しいアメリカン・シンフォニックより、昨年デヴューを飾った注目の新鋭“サーキュライン”がリリースした今作の新譜2ndは、インターバルを置くこと無くリリースされたにも拘らず、音楽性の重厚さと高揚感が更に向上し、近年ワールドワイドな規模のシンフォニック+21世紀ネオ・プログレという観点からしてもハイレベルで最高位な出来栄えを誇る絶対必聴級な会心の一枚となりました。
 快進撃の続くイタリアからも、伝統と王道の70年代イタリアン・ヘヴィプログレッシヴDNAを脈々と継承した超強力な期待の新星“ラ・ボッテガ・デル・テンポ・ア・ヴァポーレ”という、良い意味でイタリアン特有のクドくて長ったらしいバンドネーミングと7人編成という大所帯が創作する、神々しくも禍々しい無間地獄巡りにも似た深遠と漆黒と邪悪が織り成すダーク・アンダーワールドは、一聴しただけで魔力に魅かれるかの如く病みつきになる事必至です。
 鬱陶しい梅雨時の時節から燦々と照りつける陽光の夏本番へと移り変わる狭間で、プログレッシヴ・ワールドの楽師達が奏でる情熱と魂の饗宴を暫し御堪能頂けたら幸いです…。

1.QUASER/:46
   (from JAPAN 2016)

画像
       1.Braves/2.Flight Of Hope/3.Recilient City
      /4.Born In Chaos/5.On The Beach
      /6.Repromised Land 1/7.Repromised Land 2
      /8.Repromised Land 3/9.Repromised Land 4

 1995年1月17日 AM 5:46 阪神淡路大震災 
 2001年9月11日 AM 8:46 アメリカ同時多発テロ
 2011年3月11日 PM 2:46 東日本大震災

 神戸を拠点に地道に且つコンスタンスに活動を続けるジャパニーズ・シンフォニックの雄クェーサー
 本作品はスタジオアルバムとしては通算第5作目(ベストを含めると6作目に当たるが)でもあり、前作『Deltaflux』から実に5年振りの新譜に当たる。
 この意味深なタイトルと意匠に聴き手でもある私達は決して目を背けてはなるまい…。
 本文で前述の通り…人類史上3つの未曾有の大災厄に共通する“46分”という偶然にして奇妙な数字の符合に、神の啓示にも似た何らかの避けられない運命と警告めいたものを感じ取っていたリーダー兼キーボーダー森田拓也自身が、東日本大震災の支援ボランティアで被災地を訪れた際に、被災者との出会いと交流、そして陸前高田市で出会った消防団長の苦闘を間近に接した時の経験を基に、復興への願いと希望、自身の思いの丈とが交錯したドキュメンタリー・タッチなスタイルのシンフォニック・ロックを創作した渾身の入魂作と言えるだろう。画像
 消防車両のサイレン、陸自の救助ヘリの効果音といった生々しいSEが挿入されてはいるものの、災厄の中から一縷の望みが託された明日への希望を予感させる仄かな光明、時として寂寥感漂う感傷的な曲想は、聴く者の胸を打つこと必至であると断言出来る。
 当初は5曲収録のみのミニアルバムの予定であったが、2003年リリースの3rd『Phase Transition』に収録された阪神淡路の災禍をモチーフにした組曲形式の“Promised Land 1〜4”をボーナストラックとして改めて再録に臨んだ森田氏の揺るぎ無い思いと並々ならぬ気概に心から拍手を贈りたい。
 彼等クェーサーにしろ、マウマウ、ユカ&クロノシップ、そして小川真澄の一連の作品といった、今起きている現実世界に真正面から向かい合い対峙するという、まさにプログレッシヴ・ロックが持つもう一つの姿勢と可能性、在り方が如実に表れた…本作品はそのターニングポイントとも言うべき一つの好例と言っても過言ではあるまい。
 フェアリー・テイルや幻想物語を語り、NHKの歌のお姉さん紛いの様なバンドが出てきたり、あるいは有名プログレッシヴ・バンドのコピー大会ライヴ止まりだった感のジャパニーズ・プログレッシヴは、21世紀の今こうして着実に次なる時代と成長期へと移行しつつあると言えないだろうか…。
 改めて阪神淡路大震災、東日本大震災、そしてこの度の熊本地震で被災された方々に慎んでお見舞い申し上げると共に、亡くなられた方々へ心から哀悼の意を表し御冥福をお祈りいたします。合掌。
                 

Web http://www.eonet.ne.jp/~quaser/ 
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2.CIRCULINE/Counter Point
   (from U.S.A 2016)

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       1.New Day/2.Who I Am/3.Forbidden Planet
      /4.Hollow/5.Erosion/6.Nautilus/7.Stay
      /8.S.O.A./9.Inception/10.Summit

 昨年のデヴュー作『Return』で彗星の如く登場した、21世紀アメリカン・シンフォニックシーン注目の期待の新星サーキュライン
 デヴューから早々とインターバルを置かずしてリリースされた今作の新譜2ndは、一瞬やっつけ仕事の様な感が頭をよぎるものの、そんな不安感と心配が入り混じった余計な老婆心とは裏腹に良い意味で期待を裏切ってくれる、格段の成長とスケールアップした大作主義を携えた会心の一枚とも言うべき好作品へと昇華しているのが何よりも嬉しい限りである。
 前作からギタリストが交代し、後釜が正式に決まるまでの間はハッピー・ザ・マン始め、グラス・ハマー、フライト・ピッグ…etc、etcといったアメリカン・プログレ界の名立たる大御所勢からのギタリスト達が多数ゲスト参加してレコーディングに臨んだだけあって、ベテランからのアドバイスとサジェッションは彼等にとって今まで以上に大いなる刺激と今後の指針へと繋がる経験に成り得た事だろう。画像
 収録されている全パートどれを取ってもプログレッシヴ・ロック特有の程良い緊張感と高揚感を保ちつつ、最良質でハイクラスな完成度へと高めている各メンバーの活躍…男女ツインヴォーカルのコーラスハーモニー、ヴィンテージ・プログレッシヴな語法と現代風な感覚を兼ね備えたキーボード、タイトで強固なリズム隊の活躍等、演奏技量と曲構成が更に向上しせめぎ合う様は、聴く者の脳裏に久しく忘れかけていたプログレッシヴ・ロックが持つ感動と醍醐味をまざまざと甦らせてくれる。
 イエスないしスポックス・ビアード直系から、21世紀スタイルのネオ・プログレ風、果てはエモーショナルでアンビエントな側面までも内包し変幻自在に様々な顔を覗かせながら、リスナーを決して飽きさせる事無く聴き込めば聴き込むほど味わい深さが存分に堪能出来る、近年稀に見ないアメリカン・シンフォニック新世代の決定打であると声を大にして断言出来よう。
                 

Web http://circulinemusic.com/ 
    https://www.facebook.com/circulinemusic/?fref=ts


3.LA BOTTEGA DEL TEMPO A VAPORE/Il Guerriero Errante
   (from ITALY 2016)

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       1.Overture/2.Fumo D'anime/3.Ordine E Follia
      /4.Arabeschi Sentieri/5.Mendicanti Luridi/6.Eterea Fusione
      /7.Urlanti Demoni/8.Vita Sospesa/9.Ombra Di Falce/10.Finale

 2016年のイタリアン・ロックも勢いが止まる事無く更なる快進撃が続きそうな様相を呈している…それを如実に物語っているかの如くまたここに新たな超絶気鋭のニューカマーが華々しくデヴューを飾る事となった。
 2014年南イタリア地方にて大御所のPFM始めバンコ、オルメ、果てはドリーム・シアターから多大なる影響を受けて結成されたと語る、新世代イタリアン・ヘヴィシンフォニアの申し子ラ・ボッテガ・デル・テンポ・ア・ヴァポーレ、ここに降臨である。
 本作品のコンセプトでもあるオリジナル・ストーリーを手掛ける専属の作家(作詞も担当)を擁し、ヴォーカル、ツインギター、管楽器も兼ねるキーボーダー、リズム隊の7人編成という大所帯で、禍々しくも厳かな一種の儀式めいた魔法陣に陣取っているというダークファンタジーな意匠通り、画像70年代の名匠イルバレの『YS』ないしビリエットの1stにも相通ずる、漆黒の闇と邪悪な香りを漂わせつつ時折奏でられるアコースティックギターのイタリアらしい佇まいを帯びたリリシズムに加えて、クラシカルでドラマティックな無間の地獄巡りにも似た孤高なる世界観は、世代と世紀を越えて愛され伝承されるイタリアン・ロックだからこそ為せる技と魂に他ならない。
 メタルな質感のエッジのギターに現在(いま)が感じられるものの、楽曲の流れとパッションは紛れも無くイタリアン・ロックの伝統と王道を踏襲したもので、そこには21世紀ネオ・プログレ云々とかメロディック・シンフォ、プログメタルといった概念をも超越し凌駕しうる強大なロックのカオスだけがあるのみと言わんばかりである。
 シンフォニック系始めイタリアン・ロックの愛好者も然る事ながら、ドラマティック路線系HM/HRのファンにも必聴必至であるとお薦め出来る激しくも知的な野心作と言えるだろう。
                 

Web http://www.labottegadeltempoavapore.it/ 
    https://www.facebook.com/laBottegadelTempoaVapore/
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