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<<   作成日時 : 2016/05/30 16:24   >>

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 5月も終盤に差し掛かり、今回の「Monthly Prog Notes」もベテランや新進気鋭を含めた超強力なラインナップが出揃いました。
 中南米プログレッシヴというカテゴリーをも超越し、今や21世紀シンフォニックの代表格に成り得た感と威厳さえも抱かせるキューバの“アニマ・ムンディ”。
 3年振りの通算第5作目に当たる新作は、今までの神がかり的なファンタジー路線から一転し人間の心の奥底に潜む様々な闇と暗部に視点を向けた、まさしく後期フロイドにも相通ずる現実世界に投げかける啓蒙的なメッセージ性を孕んだ必聴必至の問題作に仕上がっています。
 3年前にデヴューを飾り、オカルティックで魔法使いの集会を思わせる意匠に加えて70年代ブリティッシュ・アンダーグラウンドの系譜を脈々と継承したその徹底したヴィンテージな作風で、一躍全世界のプログレッシヴ・リスナーの度肝を抜いた“プルソン”待望の新作が満を持して遂に到着!
 70sアングラな雰囲気はとどまる事無く更にディープに深化し、マジック・マッシュルームの幻覚にも似た妖しくも危険な香りと魅力に満ちたサイケ&ヘヴィなスタイルは今作でも健在で、古き良きブリティッシュシーンを寵愛される方なら、様々に散りばめられたパズルのピースとキーワードに微笑ましさを覚える事でしょう。
 4年振り通算3作目の新譜を引っ提げて、ドイツのプログレッシヴ・キーボードトリオ“アイス・ブルー・オーケストラ”が帰って来ました…。
 2009年の結成から不動の結束力を誇る大ベテランという風格に相応しい、EL&P始めSFFやチック・コリアといった大御所をリスペクトしつつ、流行云々に決して流されない穏やかで且つ大人のインテリジェントさえ感じさせるクールでマイペースなシンフォニック・ジャズロックの傑作に仕上がっています。
 夏本番を予感させる空の下…水無月の眩い陽光と吹き抜ける風を感じながら、激しくも清廉なる楽師達の魂の饗宴に暫し身を委ねて下さい。

1.ANIMA MUNDI/I Me Myself
   (from CUBA 2016)

画像       1.The Chimney, the Wheel and the War
         Act I - Lullaby/Act II - Round and Around
        /Act III - Acid Skies/Act IV - Wolf Affairs
      /2.Somewhere
         Act I - Toccata/Act II - Where Chaos Sleeps
      /3.Flowers/4.Clockwork Heart
      /5.Train to Future
         Act I - Midnight Express/Act II - Bridge to the Unknown
        /Act III - I was the One
                            /6.Lone Rider

 今や21世紀中南米プログレッシヴの代表格にとどまる事無くワールドワイドな規模にまで及び、彼等を抜きに現代のシンフォニック・ロックは語れないと言っても過言では無い、もはやベテランの域をも超越し巨匠たる風格すら漂わせているアニマ・ムンディ
 本作品は前作『The Lamplighter』から3年振りの新譜に当たり、今までイエス始めジェネシス、フラワー・キングスといった影響下の深遠で神々しいファンタジーを謳ってきた彼等が、心機一転とばかりに伝説と魔法の世界からの脱却を試み、敢えて現実世界=リアルワールドへと視点を向けた…さながらフロイドの『狂気』或いは『鬱』ばりの陰影を帯びたハード&ヘヴィな無機質で荒涼とした冷気すらも彷彿とさせるダークで且つストイックな異色作に仕上がっている。画像
 人間の深層心理の奥に潜む暗部と闇をえぐる様な重々しいテーマを打ち出しつつも、やはり緻密な楽曲による構成美と燻し銀の様な冷感を伴った美しさは従来通りのアニマ・ムンディサウンドが存分に堪能出来て、改めてリーダーでもあるロベルトのコンポーズ能力とスキルの高さには舌を巻く思いである。
 イタリアはイル・テンピオの女性キーボーダーのエリーザ・モンタルドと並ぶ実力と技量を兼ね備えたヴァージニア・ペラザのバンドの中核を支える屋台骨としての役割も貢献度は大きく、今作では違った側面で漆黒とグレーな雰囲気が隣り合ったバンドカラーに見事染め上げている。
 ドラマティックな曲想の中にも感傷的な寂寥感と一抹の不安、果てはほんの僅かな希望の光明さえも見出せる…徹頭徹尾“人間の生と業”そのものを描いた血の通ったシンフォニックが深く胸に突き刺さる。
 21世紀プログレッシヴを語る上で最重要作にして、恐らく賛否両論渦巻く最大級の問題作に成り得るであろう。
 彼等の新たなる挑戦に我々聴き手側はただひたすら真正面に向かい合い、心して耳を傾けねばなるまい…。
                 

Web http://www.animamundimusic.com/ 
    https://www.facebook.com/anima.mundi.official/?fref=ts
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2.PURSON/Desire's Magic Theatre
   (from U.K 2016)

画像
    1.Desire's Magic Theatre/2.Electric Landlady/3.Dead Dodo Down
   /4.Pedigree Chums/5.The Sky Parade/6.The Window Cleaner
   /7.The Way It Is/8.Mr.Howard/9.I Know/10.The Bitter Suite

 2013年にそのタダナラヌ妖しくも胡散臭い雰囲気を漂わせ、さながら70年代のヴァーティゴ…或いはネオン、ドーン、フォンタナといった大英帝国のヴィンテージレーベルをも彷彿とさせる時代逆行を思わせるかの様な作風に加え、オカルティックでサバトの宴をも想起させるダークで怪奇な意匠でセンセーショナルなデヴューを飾った、文字通り60年代末期〜70年代初頭のブリティッシュ・アンダーグラウンドの正統派な継承者プルソン
 デヴュー作で世界中のプログレッシヴ・リスナーの度肝を抜いた彼等が送り届ける3年振りの2ndの新譜は、(2曲目のタイトルでニヤリとされる方もいるだろう)ジミヘンの『Axis: Bold as Love』を連想させるアートにかのヴァーティゴマークといった徹底ぶりで、画像前デヴュー作以上にディープでカルトにイッてしまった…アングラ、サイケ、アシッド、トランス、etc、etcを内包し70年代スピリッツとエッセンス全開な毒々しい極彩色に彩られた極上最強にして必聴必至な一枚に仕上がっている。
 初期サバスばりのヘヴィなサウンドにヴィンテージなハモンドにメロトロン、フルート、ヴァイヴ、ホーンセクション等の大活躍も然る事ながら、さも“我々は70年代からタイムスリップしてやって来た”と言わんばかりな妖しげな風貌…魔女降臨を思わせるサディスティックな表情のリーダー格Rosalie Cunninghamに、荒木飛呂彦の『ジョジョ』シリーズに出てきそうな女装男子風キーボーダーSamuel Robinsonのインパクトといい、他のメンバーも一筋縄ではいかなそうな雰囲気がプンプン漂っている(苦笑)。
 アネクドテンをも凌駕し、パートスやビッグエルフにも匹敵するヴィンテージ愛溢れる、一家に一枚必需品的なマジックマッシュルームよろしく音楽的魔薬(麻薬)に溺れそうな危険な香りに満ちた作品、是非御賞味あれ…。
 嗚呼…やはりブリティッシュ・ロックはこうでなくては。
                 

Web http://purson.tmstor.es/ 
    https://www.facebook.com/pursontheband/
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3.ICE BLUE ORCHESTRA/Catwalk Drama
   (from GERMANY 2016)

画像
       1.Der Gnomen Mittnachtstanz/2.Gentle Dwarf
      /3.Pink Hat Of State In Control Of The Son/4.Carthago
      /5.From Svensson's Point Of View/6.Luniwaz
      /7.Winter Overture/8.Crimson On Rover
      /9.Als Die Bilder Laufen Lernten/10.Wireline
      /11.Evangelist

 2012年、デヴュー作『Awake』(2009)と2作目『Between Destinations』(2012年に幻想神秘音楽館の「Monthly Prog Notes」でも取り挙げた)の両作品を引っ提げて、我が国に突如青天の霹靂の如く紹介されたジャーマン・プログレッシヴ・キーボードトリオのアイス・ブルー・オーケストラ
 本作品は4年振りにリリースされた3枚目に当たる最新作で、メンバーも結成以来不動のラインナップを誇っており、音楽性の不変を含めメンバー間の結束力の強さを物語っていて、画像さながら酸いも甘いも知り尽くした大人の魅力と浪漫に満ち溢れんばかりなダンディーさの中にも爽やかな清涼感を伴ったシンフォニック・ジャズロックの好作品に仕上がっている。
 御大のEL&P始め、トレース、SFF、GG、果てはウエザー・リポートやチック・コリアからの影響を受けながらも、パワーとテクニカルで強く押しまくる往年の先人達とは趣が異なる、メンバー共々年齢相応に穏やかな心象風景を自らの音楽で描くと言ったら当たらずも遠からずであろうか…。
 フルート、トランペットをゲストに迎えキーボード・オーケストレーションを活かした7曲目の大作を聴く度に、長き歴史のユーロ・ロックの懐の広さというか奥深さを改めて垣間見る思いですらある。
 営利目的云々といった下世話な次元とは一線を画した、自らが長年培われた音楽経験を反芻するかの様に楽しんでいる…そんな私小説の頁を捲る様な味わい深さが全曲を通じて心に染み渡る…。
 今宵は理屈なんて抜きにして美酒と心洗われる素敵な音空間に包まれて思う存分酔いしれたいものである。

Web http://www.ice-blue-orchestra.de/

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