幻想神秘音楽館

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<<   作成日時 : 2016/03/31 16:42   >>

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 3月最後の「Monthly Prog Notes」をお届けします。
 春の嵐…春霞…花曇り…そんなイマージュとヴィジョンをも想起させる知性と才気を兼ね備えた楽師達の注目作が今回も出揃いました。
 イタリアン・ロックの伝統と王道を受け継ぐ新進気鋭がまた今回も登場しました。
 今日の21世紀イタリアン・ロックを支える現役バリバリのベテラン勢が集結した“フフルンス”のデヴュー作は、70年代イタリアン・ヘヴィシンフォのレジェンド達に負けず劣らずなヴィンテージ・スタイルと現代的イディオムがコンバインした、リリシズムとダークサイドの狭間で紡がれる旋律と歌心が存分に堪能出来る好作品です。
 ジャパニーズ・シンフォジャズロックの新世代の筆頭格として呼び声高い“ティー”。
 満を持して5年振り待望の新作3rdは、国内外でのライヴを含めたこれまでの音楽経験が如何無く発揮された、彼等のサウンドポテンシャルが今なお最高潮である事を如実に物語っているマスターピース級な至高の必聴作に仕上がってます。
 栄光のブリティッシュ・プログレッシヴからも、21世紀という混迷の時代に生きる孤高の吟遊詩人でもある“リリアン”が久々の登場です。
 デヴュー作以降、2012年のネット配信オンリーの大作主義2nd(こちらもCD化済)を経て、実に8年振りのCDオンリーという目標で臨んだ新作3rdは、メンバー並び音楽性の全てに於いて一切の変動が無い、その揺るぎ無い一貫した信念と創作姿勢で初期ジェネシス影響下のフェアリーテイルの世界を高らかに謳い上げる素晴らしい好作品となっています。
 新たな春の訪れと喜びを象徴する匠達の饗宴に、暫し日常を忘れて夢見心地のひと時を耳と心で体感してみて下さい…。

1.FUFLUNS/Spaventapasseri
   (from ITALY 2015)

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    1.Grecale/2.Lamento D'uno Spaventapasseri/3.Stella Del Vespro
   /4.Maestrale/5.Tra 1000 Gendarmi L'Amore/6.Ricordo Di Nene
   /7.Scirocco/8.Come Un Salice/9.Morte Di Nene/10.Libeccio
   /11.Il Foco/12.Addio Ai Corvi

 昨今の21世紀イタリアン・ロックの盛況ぶりは、あたかも雨後の筍或いは団栗の背比べをも垣間見る思いですらある。
 そんな活況著しいシーンを物語るかの如く、またしてもとてつもないニューカマーが登場した。
 イタリアン・ヘヴィシンフォニックの新鋭イル・バシオ・デッラ・メデューサのヴォーカリストにして若手カンタウトーレでもあるSimone Cecchini、ティリオンとダールのキーボーダーも兼ねるAlfio Costa、そしてジェネシス・フォロワーの最右翼ウォッチのベーシストGuglielmo Mariottiに、ギタリストとドラマーを加えた強力ラインナップで固めた5人組フフルンスのデヴュー作。画像
 フルートにアコギパートのサポートを迎えて創作された、モロに70年代ヴィンテージ・イタリアンの血統を脈々と継承したサウンドたるや、あたかも70年代半ばのビリエットあるいはアルファタウラス果てはカンポ・ディ・マルテといった70年代レジェンド達の幻影とヴィジュアルをも彷彿させ、同じ21世紀バンドのラ・マスケラ或いはウビ・マイオルにも肉迫し追随するパッションとスピリッツがひしひしと伝わってくる。
 詩情豊かで繊細且つカンタウトーレとしての経験で培われたSimoneのリリカルな歌唱に、ハモンドやメロトロンを前面に押し出したヘヴィ・プログレッシヴの醍醐味が渾然一体と化した、改めてイタリアン・ロックの過去から現在までに至る層の厚さと伝統の奥深さをも認識させられる会心の好作品であると言えよう。
 ちなみにアルバムタイトルのSpaventapasseriとは、ジャケットの意匠通り“案山子”という意で、サウンドイメージ的にも題材としてのミステリアスさを醸し出している。
                 

Web http://www.facebook.com/fuflunsprog/

Spaventapasseri
Ma.ra.cash Records
2016-04-01

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2.TEE/Tales Of Eternal Entities
   (from JAPAN 2016)

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       1.Epimetheus/2.Secret Lake/3.Marine Snow
      /4.Pulse/5.Mother Earth/6.Moonbow

 ジャケットの意匠通り何とクールで聡明な音世界なんだろう…。
 2008年のデヴュー以降、コンスタンスなペースを保持しつつ国内外での活動を含めて、今や関東圏プログレッシヴのみならず21世紀ジャパニーズ・シンフォニック・ジャズロックの代表格に成り得た感すら抱かせるティー
 5年振りの通算第3作目に当たるスタジオ作品にして、今作で彼等のサウンド・ポテンシャルは最高潮に達したと言っても過言では無い位、クリアな透明感を湛えたアートワーク含め緻密で繊細なる構成美を誇る…かつての先駆者的名作でもあるアイン・ソフ『妖精の森』やケンソー『夢の丘』にも匹敵し得るであろう、日本人が愛し思い描くヨーロッパ大陸のイマージュとリリシズムが全曲の端々から滲み出ている傑作級の素晴らしい逸品に仕上がっている。画像
 大御所キャメルへのリスペクトといった観念をも凌駕超越したであろう、あくまで自らの信念と信条に則った音楽愛と良心が凝縮された、もはや私達日本人のみならず全世界中のプログレッシヴを愛する者達が、この混迷に満ちた時代に絶対今聴くべき一筋の光にも似た、穏やかで優しい束の間の夢見心地なひと時が約束出来る一枚でもある。
 昨今の日本の音楽産業事情に於いて、軽薄短小で中二病めいた若僧がお遊びがてらなコンビニエンス感覚で音楽を聴き、流行の波やらビジネス絡みとスキャンダルまみれで毒にも薬にもならない昨今のJポップといった類が蔓延横行しているといったあまりにお寒い実情に背を向けて離反し、音楽というものに真摯に向かい合い、高次元で俗世間の領域をも超越した神々しいまでの誇りと揺るぎ無いプライドを持った魂のマエストロ達が奏でる饗宴を是非とくと御賞味あれ!
                 

Web http://tee-tokyo.jimdo.com/ 
    http://www.facebook.com/TEE.Tokyo/


3.LYRIAN/The Jester's Quest In The City Of Glass
   (from U.K 2016)

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       1.A Million Stars/2.Ancient Spirals/3.The Scented Chamber
      /4.Here Lies A Mermaid/5.The Fall Of The Cards
      /6.Flight From The Enchanter/7.The Humours Of The Grave
      /8.Mister Silver/9.I Trespass In The Kingdom Of The Black Doll
      /10. The Ship Of Jesters

 2008年に突如彗星の如くデヴューを飾り、自主リリースというディレクションながらも色違いの版画刷り風ジャケットアートという手作り感覚のプログレッシヴで大いなる話題と評判を呼んだ、大英帝国きっての詩情と初期ジェネシス直系の中世寓話趣味的なリリシズムを湛えた、21世紀版フェアリーテイルの申し子リリアンの通算第3作目に当たる新作。
 森の中を鼓舞する道化師が描かれた意匠に、プログレッシヴ・シンフォニックを愛する方々なら思わず手を伸ばしてしまう…そんなバンドサイドの心憎い粋な計らいが何とも実に嬉しい限りである。
 デヴュー時のトリオスタイルから正式なドラマーを迎えた不動の4人編成に移行し、2012年にネット配信オンリーの超大作2ndをリリースし(新作3rdリリースに併せて2ndも正式に2枚組CD化された)、今作は実に4年振りのスタジオ作品でもある。画像
 デヴューと2ndでの音楽的経験を経て、今回も一切の妥協や中弛み無しの徹頭徹尾終始一貫した自らの音楽スタイルと、頑ななまでにこだわった創作姿勢で臨んだ秀逸で最高の一枚に仕上がっている。
 21世紀プログレッシヴ・トレンドともいえるメロディック路線やポストロック風に歩み寄る事無く、ジェネシスの初期3部作始めアンソニー・フィリップス、エニド、フループといった古色蒼然ながらもブリティッシュ・プログレッシヴ本来の持ち味と醍醐味を21世紀の今日まで脈々と伝承してきた吟遊詩人達の森の夜会と宴に暫しの間耳を傾けてほしい…。
 語り部(ナレーション)の言霊に導かれ目を閉じれば魔女伝説、幻獣と妖精達の戯れと息遣いが貴方(貴女)の脳裏に色鮮やかに甦る事だろう。
 物語とロマンティシズム無くしてやはりプログレッシヴ・ロックは語れない…。

Web http://www.medievalrecords.co.uk/ 
    http://www.facebook.com/Lyrian-28942418424/


画像 追悼 キース・エマーソン。
 プログレッシヴ・キーボーダーの巨匠として数々の名曲と名作を世に送り出し、映画音楽の分野でも珠玉のスコアを手掛けたキース・エマーソンが3月10日にその生涯を終えて天国に召されました、享年71歳。
 今年4月に久々の来日公演も予定されていただけに、氏の逝去に改めて悲しみが甦り言葉がありません…。
 『幻想神秘音楽館』でもこの場をお借りして、天に召されたキースの御霊に哀悼の意を表し慎んで御冥福をお祈り申し上げます、合掌。


 “Keith, Thank you for the great music and a lot of memories.”

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