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<<   作成日時 : 2016/02/29 17:06   >>

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 2016年2月、今年の閏年にして今月最後の「Monthly Prog Notes」は数年に一度の奇跡にして稀有な時節柄に相応しく、ベテランやニューカマーを問わず超個性的で一筋縄ではいかない曲者的なラインナップが出揃いました。
 昨今、シンフォニック・ファンから話題と評判を呼び、早くも「21世紀の遅れて来たカリスマ」という称号すらも与えられそうな、スイスはアルプス山脈奥地の秘境の山村から登場した“クレイジー・ジャグラーズ・プログ・オーケストラ - ユートピア”の通算6作目にして、ジェネシス+フラワーキングス影響下の直球ど真ん中な80分近い長尺なシンフォニック絵巻を創作した2015年の最新作が登場です。
 同じくスイスより、21世紀プログレッシヴにして今やスイスを代表する顔となった感を抱かせる“シシフォス”7年振りの新作が遂に登場!
 GG影響下のハイテンションなエキセントリックさとアーティスティックでリリシズム溢れる両面性を有した変幻自在で唯一無比なサウンドワークに、群を抜いた結束力とチームワークを誇る最高傑作が堪能出来るでしょう。
 21世紀イタリアン・ロックからも70年代のトリデント・レーベル系のサウンドと雰囲気を21世紀に甦らせたと言っても過言では無い、新たなる闇を纏ったヘヴィ・シンフォニックの申し子“レス・ゲスタ”のデヴュー作が到着しました。
 レトロでプロパガンダ風なアートワークの世界観をそのまま音に転化した、端整で美しく陰りを伴ったピアノをメインに繰り広げられるノスタルジックでダークな正真正銘のイタリアの音の魔力が体感出来ること必至です。
 厳しい冬の終わりと春間近の狭間で旋律(戦慄)を奏でる孤高の狂気じみた楽師達の饗宴にどうか暫し耳を傾けて下さい…。

1.THE CRAZY JUGGLER'S PROG ORCHESTRA - UTOPIA/Planet Euphoria Part One
   (from SWITZERLAND 2015)

画像    48.Euphoria/49.Through The Keyhole Into Paradise
  /50.The End Of The World - Pt.9/51.Kingdom Of Mythrodia
  /52.Equilibrium/53.The End Of The World - Pt.8
  /54.Ballad Of The Golden Fairy/55.Arachnophobia
  /56.The End Of The World - Pt.7/57.Beatmaster Joe's Fabulous Show
  /58.The End Of The World - Pt.6/59.Bumblebee Queen Song - Part Five
  /60.From The Crazy Juggler's Prog Orchestra/61.The Hullabaloo Waltz
  /62.The End Of The World - Pt.5/63.On The Spaceship Radio
  /64.Anywhere Into The Nowhere/65.The End Of The World - Pt.4
                       /66.Apocalypse

 昨今、幾数多ものプログレッシヴ&シンフォニック・ロックファンから話題と評判を呼んでいる、メイド・イン・スイス噂のバンドが遂に登場!
 アルプス山脈の秘境とおぼしき小さな山村を中心に人知れず地道に活動していたクレイジー・ジャグラーズ・プログ・オーケストラ - ユートピアの、昨年リリースされたばかりの通算第6作目に当たる新譜。
 現時点に於いて限定枚数扱いながらもユートピア名義で3rdから2枚組大作の5thまでが確認されており、残念ながらデヴュー作と2ndは廃盤扱いで入手困難となっているのが惜しまれる。
 ややこしい話であるが、ユートピアとはバンド名ではなくクレイジー・ジャグラーズ・プログ・オーケストラが提唱するプログレッシヴ・プロジェクトネームの意であり、デヴュー作以降曲順が連番で続いており現時点に於いて本作品で収録66曲目に当たるとの事…。
 70年代のSFF、アイランド、サーカス、80年代のブルー・モーション、ドラゴンフライ、デイスといった高水準なバンドを輩出してきたスイスのバンドという血統を受け継いでいるだけに、画像彼等もまた時流のトレンドといった波に安易に流される事無く、まるで絵に描いたかの如くとことん頑なにこだわり抜いた製作スタイルとマイペースな手法こそが、我が道を進む夢幻の楽師達そのものと言っても過言ではあるまい。
 ジェネシス始めフラワー・キングスに多大なる影響を受けた彼等の構築する音世界は、メロディック・シンフォやプログメタル等に決して歩み寄る事無く、70年代から脈々と流れ続けている正統派プログレッシヴの雛形を21世紀スタイルへアップ・トゥ・デイトに再構築し、あたかも温故知新の気概で新たな血を導入しネオ・プログレといった概念をも覆す野心さえ垣間見える、誠にあっぱれと言わんばかりな潔い好作品に仕上がっている。
 マルチプレイヤー兼コンポーザーのNeo SmithとドラマーのBeatmaster Joeの両名をメインに作品毎のテーマによって必要なメンバーやゲストプレイヤーを招き、収録時間の限界80分近くに亘り延々休み無しのトータルコンセプト大作主義を繰り広げており、リスナーに退屈感やら息つく暇すら与えない位の変幻自在でヴァラエティーに富んだシンフォニック・ワールドを、知らず知らずの間に気が付いたらあっという間に終わっていたと感じさせる位一気に聴かせる手腕と演奏技量、コンポーズ能力に至るまで、全てに於いて第一級品に値する見事な仕事っぷりには感服せざるを得ない。
 今や全世界規模の21世紀型プログレッシヴ・ムーヴメントに於いて、またしてもとんでもないモンスター級の逸材が登場した事に心から喝采を贈らねばなるまい。
                 

Web https://www.facebook.com/UtopiaProg/


2.SISYPHOS/Against The Grain
   (from SWITZERLAND 2016)

画像
       1.The Drop/2.Against The Grain/3.Open My Eyes
      /4.Sorry Angel/5.Retromania/6.The Hound Of The Baskervilles
      /7.Against The Grain(Mobil Unit)/8.Indifference
      /9.Autumn Walk(Mobil Unit)/10.Reise Und Kraft(Après Un Voyage)
      /11.The Drop(Outro)

 70年代のティーン・エイジ期に結成し、GGやジェネシスから多大なる影響を受けつつもパンクやニュー・ウェイヴに傾倒し、試行錯誤と紆余曲折の末…本格的にプログレッシヴ路線へと回帰し97年に自らのレーベルよりセルフリリースで漸く正式デヴューを飾って以降、長期間に及ぶ製作ペースとスパンを保ちつつ、98年のライヴを含め04年の2nd、09年の3rdとコンスタンスに作品をリリース、文字通り21世紀スイス・シンフォニックの代表格に上り詰めた感をも抱かせる4人組シシフォス、実に7年振りの新譜が満を持して到着した。
 俯くインディオの横顔が何とも意味深な意匠(多分CGで描かれたものだと思う)に包まれた待望の意欲作に相応しく、GGからの多大なる影響をモロに意識した変拍子多用の爆発的でラウドなグルーヴ感に彩られた、良い意味で前作に於いて確立されたスタイルの延長線上を思わせつつ、画像ダークネスなエッセンスを湛えたヘヴィ・シンフォニックなリリシズムと甘美なメロディアスとが程良く融合した彼等の音世界観は、本作品でまた更なる自己進化(深化)を遂げてしまったかの様だ…。
 ハモンドにメロトロンといったヴィンテージ鍵盤が八面六臂に活躍し、緩急自在でアーティスティック&エキセントリックに旋律を奏でるギター、強固なリズム隊に加えて、時にジェントリーでストイックなヴォーカルラインとコーラスワークの巧さ…とそれぞれ各々の持ち味の良さが存分に活かされた、まさしくプログレッシヴ・ロックの醍醐味ここにありと言わんばかりな完全無欠にして唯一無比なチームワークを誇る至高の逸品に仕上がっている。
 ところで…昨今どんなニューカマーのプログレ・バンドも公式サイトやSNSといった媒体を駆使してバンド紹介やら作品告知するものだが、彼等自体…まあ頑固というか捻くれているというか臍曲がりとでもいうのかまともな公式サイトはおろか、FacebookやMyspace、果てはYouTubeの動画すらも一切無いという有様(汗)。
 まあ、如何にも一筋縄ではいかない曲者らしい彼等ならではと言ってしまえばそれまでだが(苦笑)。


3.RES GESTA/Odissea
   (from ITALY 2015)

画像
       1.Overture/2.Guerra/3.Il Giorno Dopo
      /4.Lotofagi/5.Ciclope/6.Circe/7.Sirene
      /8.Calipso/9.Deja Vu/10.Eolo/11.Overture Reprise

 21世紀イタリアン・ロックからまたしてもとてつもなく大いなる可能性を秘めた驚愕のニューカマーが登場した。
 レス・ゲスタと名乗る5人組の自主リリースによる2015年のフルレングス正式デヴュー作。
 ジャケットアートが何とも怪しげで奇妙キテレツ摩訶不思議…レトロチックでプロパガンダな趣の、さながらアジテーション演説するメカロボットといったところだろうか。
 アートワークが作品の世界観を物語っているという言葉に相応しく、端整で瑞々しい劇的なピアノに導かれ怒涛の如く展開するヘヴィ・シンフォニックに、聴く者の脳裏はいつの間にか往年のイタリアン・ロックの伝統と魔力で埋め尽くされている事だろう。画像
 21世紀スタイルの音なのにどこか郷愁にも似た懐かしさすら抱かせる、あたかも21世紀に甦ったセミラミス或いはトリデント・レーベル系の音と喩えたら当たらずとも遠からずといったところだろうか。
 良い意味でイタリアン・ロックの定番とも言えるダークで邪悪な佇まいに加えて、詩情と激情そして仄暗さと煌めきが交錯するイタリア語のヴォーカル、ヴィンテージ・イタリアンの陰りと伝統を踏襲したピアノにハープシコード、そしてシンセの使い方に至るまで、昨今のネオ・プログレやらメロディック・シンフォといった概念すらも意に介さない、正真正銘紛れもなくイタリアン・ロック愛に満ち溢れた音である。
 AMS始めリザード、果てはブラックウィドウといったイタリア国内きってのプログレッシヴ専門レーベルの支援に頼る事無く、セルフプロデュースによるリリースでこれほどまでのハイクオリティーを有する作品が輩出された事に驚きと感動は禁じ得ない(特にキーボード奏者の非凡な才能と演奏技量、バンドの曲作りの上手さと卓越したコンポーズ能力には驚嘆する)。
 最近のVIIIストラーダの新作並び同じくニューカマーのアナコンディアにも匹敵するサウンド・スカルプチュアが存分に堪能出来る事も然る事ながら、下世話ながらもバンドネームに“ゲス”が付いてても、Jポップの心が病んだしょーもないどこかの誰かさんとは雲泥の差で比べものにならない位の高い志が熱く伝わってくる。
 2016年のイタリアン・ロック…今年もまた更に大いに盛り上がって面白くなりそうだ。
                 

Web http://www.facebook.com/Res-Gesta-Odissea-614159418623198/

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