幻想神秘音楽館

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zoom RSS Prog Notes Special "Progressive Award 2014"

<<   作成日時 : 2014/12/31 22:40   >>

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画像 激動の2014年も今日で最後、大晦日の慌しいさ中皆様如何お過ごしでしょうか…。
 『幻想神秘音楽館』もお陰様で今年は一度たりとも休載する事無く、2014年を一年間無事に完走出来ました。
 これも単に皆様からの温かい支援と叱咤激励があってこそと感謝の念に堪えません。
 この場をお借りして改めて厚く御礼申し上げます。
 そして今年もまた一年間のプログレッシヴを締め括るという最大のイベント『プログレッシヴ10選』がまたやって参りました。
 そして更に…年末恒例の『プログレッシヴ10選』が、今回から更なるパワーアップ+リニューアルを図るという意味で、『Prog Notes Special "Progressive Award 2014"』として装いも新たに生まれ変わり、従来のプログレッシヴ10選に加えて新たに「新人賞部門」を併設して、今年2014年にデヴューを飾ったニューカマーから更なる厳選を重ねて選出した、まさに今年を飾るに相応しい新鋭達をノミネートいたしました。
 そして、今回は70年代〜80年代に於いて活躍を継続し、久々に素晴らしい新作をリリースした大御所とベテラン勢に対し「永年功労賞」を。
 加えて…プログレッシヴ・ロックという創作活動の場に長年貢献し、今年惜しまれつつも鬼籍の人となった素晴らしいアーティストに対し哀悼と敬意を表する意味で設けた「R.I.P 〜 メモリアル部門」をも併設し、在りし日の故人を偲びたいと思います。

 改めて…今年一年本当に有難うございました。来る2015年の『幻想神秘音楽館』も引き続き御愛顧頂けますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。


2014 プログレッシヴ10選− 2014 Progressive 10 election

画像第1位 MAU2/Another Heaven
 私自身間接的に関わってきた事を踏まえ、Facebookやmixi等でのSNSで陰ながら支援し、本作品でのライナーにも執筆してきた関係上、周囲から贔屓目やら肩入れだと指摘されるのは否めないものの、このランキングに関しては信じる信じないはともかく…贔屓やら支援等の私情云々を一切持ち込まず、“一聴き手”或いは“一判定者”として厳正な捉え方と視点で今年のベスト1に推した次第である。
 21世紀の混迷の世に問うといった命題をも孕んだ…プログレッシヴ・ロックが持つ本来のあるべき姿を投影した、日本のプログレ史上類を見ないシンフォニックの中に重厚で深いテーマが端々に鏤められた、まさしく今世紀以後のジャパニーズ・プログレッシヴが目指すべき重要な指針と成り得る、輝かしい頂点ともなった記念すべき作品にして、今までありがちだった童話やお伽話的なアプローチから完全に訣別した決定打とも言えよう。
 アートワークの素晴らしさも然る事ながら、各人の演奏技量とスキルの高さ、録音技術の向上、収録された全曲のクオリティーの高さ…どれを取っても妥協やら無駄の無い完全無欠な一枚と断言出来る。
 直接的では無いにせよ、彼等と苦楽を共にし試行錯誤を重ねながら漸く世に送り出せたという、私とマウマウとの友情と信頼が結実した証そのものであると言っても過言ではあるまい。


画像第2位 FLYING COLORS/Second Nature
 スティーヴ・モーズ、ニール・モーズ、そしてマイク・ポートノイという、アメリカン・プログレッシヴ界きっての名うての実力派プレイヤーを主軸に結成され、今作が2年振りの新譜にして更にドラマティック…そして力強くハード・ドライヴィングした極上で豪華なアメリカン・プログレの底力をどうだこれでもか!と言わんばかりに見せ付けてくれた頂点的な傑作であると言えよう。
 決して一朝一夕では真似出来ない大ベテランならではの職人技の域に達したプロの仕事っぷり、プログレッシヴ・ロックが持つダイナミズムとリリシズムの真髄が存分に堪能出来て、あたかもアメリカン・ドリームがここにもしっかり根付いているという事が改めて聴き手の脳裏にも克明に鮮やかに甦る事だろう。
 嗚呼…これこそが正統派プログレッシヴ・ロックの王道なのだ!


画像第3位 LOGOS/L'enigma Della Vita
 96年の結成以降、地道なまでのライヴ活動を積み重ね、ネット時代に突入した2000年からは数々のデモ音源をダウンロードにて流布させて、紆余曲折と試行錯誤の繰り返しを経て確実なまでにファン層を増やしていった彼等が、満を持して漸くデヴューを飾った記念すべき逸品は、脈々と受け継がれイタリアン・ロック王道の伝承を謳う決意表明すら感じ取れる。 
 ツインキーボード、ギター、ベースも兼ねるドラマーという変則的なバンドスタイルというのも、70年代イタリアン・ロック黄金期の名残すら受け継いでくれているみたいで、何とも心憎いというか親しみ溢れる好感が持てる。
 バンコの3rdを彷彿とさせるアートワークも秀逸。
 21世紀のイタリアン・ロックに於いて、70年代の名作群に匹敵する名作がまた一つ世に生み出された…。


画像第4位 DRUCKFARBEN/Second Sound
 古くはモールス・コード、ポーレン、果てはエト・セトラといったイエス、ジェントル・ジャイアント影響下のバンドを多く輩出していたカナダのシーン。
 その系譜と流れは数年前イエスに一時期参加していたベノワ・ディヴィッドを擁していたミステリー、そしてハマドライアド…といった新世代達によって今でも脈々と受け継がれており、そんな団栗の背比べ思わせる昨今のカナディアン・シンフォであるが、2011年驚愕のデヴュー作を引提げて彗星の如く登場した彼等が再び満を持してリリースした聴衆の期待に違わぬ驚愕と感動を伴った2ndは、『こわれもの』を意識しているかの様な意匠に、アンダーソンへの敬愛が感じられるPhil Naroの歌唱力、ギタリスト兼ヴァイオリニストで多才な顔を覗かせるEd Bernardのスキルの高さが要所々々に垣間見える会心の一枚へと貢献している。


画像第5位 ACTIVE HEED/Higher Dimensions
 詩人でコンポーザーも兼ねるUmberto Pagniniを核とするイタリアン・シンフォニックユニットであるが、昨年の前デヴュー作でランクインした時にも触れているが、ハケット影響下のカラーにフォークタッチでカンタウトーレ的な佇まいを感じさせるファンタジックで牧歌的な作風から一転して、2ndの本作品では一気に並々ならぬ初期〜中期ジェネシス+ハケット愛が大きく爆発した力強いシンフォニックへと成長を遂げている。
 英語のヴォーカルでインターナショナルをも強く意識したサウンドであるが、90年代初期のイタリアン・ニューカマーで顕著に表れていたブリティッシュ・ポンプ影響下の無国籍シンフォとは趣が異なる、イタリアのイディオムとアイデンティティーがしっかりと根付いた土壌にブリティッシュ・シンフォのスタイリッシュなスタイルとが違和感無くコンバインした、かのウォッチと共に違う形でイタリアン・シンフォニックの流れを汲んだもう一つの片翼と言えるだろう。


画像第6位 FEM/Sulla Bolla Di Sapone
 余り妥当では無い様な綴り方で恐縮だが、先に挙げたロゴスとアクティヴ・ヒードの(あくまで良い意味で)ちょうど良いとこ取りの中間に位置するスタイリッシュなイタリアン・シンフォ。
 2012年のプレ・デヴュー作に当たるCD‐Rのミニアルバムが飛び抜けて素晴らしく、正式なフルレングス・デヴュー作が待ち焦がれていただけに、全貌を現したトータルアルバム的な趣の大作には、正直言葉を失う位の感動の波が押し寄せてきたのを今でも克明に記憶している。
 正直今回10選に挙げたイタリア勢はどれも抜きん出た完成度を有しており、幾数多ものイタリア新人勢の中でも(世界的レベルから見ても)頭一つ二つ突出した確固たる信念・気概さと非凡な才能が光っている。


画像第7位 IQ/The Road Of Bones
 マリリオン、パラス、ペンドラゴンと共に80年代ブリティッシュ・ポンプシーンを牽引してきた彼等も、今年で数えて結成30周年の古参と言うには語弊があるかもしれないが、21世紀の今でも大御所にしてベテランの域を強く感じさせる精力的な実力派バンドと言っても過言ではあるまい。
 結成30周年を迎えた今作では、マーティン・オフォードを除いたデヴュー時のオリジナルに近いメンバー(TimとPaulのリズム隊)が再び集結し、原点回帰に倣ったかの如くダーク・エモーショナルな深遠で重厚なIQらしさが遺憾無く発揮された最高作に仕上がっている。
 バンドと袂を分かち合ったマーティンはこの本作品に対し、今どんな思いを抱いているのだろうか…。


画像第8位 Lu7/Azurite Dance
 2006年に梅垣ルナ女史と栗原努氏によって誕生したインストゥルメンタル・ユニットデュオも早いもので8年目に突入し、数えて通算第4作目に当たる今年の本作品は名実共に彼等にとっても最高作と言っても申し分の無い位の素晴らしい完成度に仕上がっていると思う。
 『ブレードランナー』や『攻殻機動隊』みたいな近未来的なフォルムの、ヴァーチャルで人工的な美しさが際立っている都会的なイマジネーションと寸分違わぬ、テクニカルでハイセンスなプログレッシヴやクロスオーヴァーとも形容し難いLu7という音楽の極彩色で彩られた、アンドロイド的幻想…夢とSFをも超越したハイブリッドな音楽世界を構築している。
 メンバー顔出しでアートワークで甘く判断したら禁物ともいえる珠玉の一枚と言えよう。


画像第9位 CORVUS STONE/Corvus Stone II
 プログレ多国籍軍の草分けともいえるトランスアトランティックに負けじとばかりに、ギタリストのColin Tenchを中心に結成されたコーヴス・ストーン。
 2012年に突如としてリリースされたデヴュー作に思わず度肝を抜かれた私自身、これがワンオフ的な一作限りといった乗りで終止しない事を願っていたものの、それは杞憂に過ぎなかった事を本作品が物語っている。
 前デヴュー作以上にサウンドの幅が広がり、曲によって感情の起伏が激しくなった分、遊びの精神にも似た余裕すら感じられる様になった。
 各国の代表的なプログレッシヴ・バンドのヴォーカリスト数名に声をかけて、その出身国に同調したかの様なメロディアスさとリリシズム溢れる離れ業をやってのけたColinの手腕と才気には脱帽ものですらある。
 Sonia Mota嬢が手掛けるミステリアスでエロティックな意匠も作品の世界観とマッチしてて実に良い仕事をしている。


画像第10位 CUPRUM/Brahma Višnu Šiva
 70年代の悪夢ともいえるべき東欧の共産圏時代、ハンガリーやポーランドと並ぶ随一のロック大国だった旧チェコスロヴァキアも、時代の移り変わりと共に21世紀ともなるとチェコとスロヴァキアの二国に分裂し、ロックのメインストリームとなったチェコもここ数年間はアヴァンポップ系の勢力に押されてプログレ関連は見る影も無くなった…そんな諦めに似た焦燥感を打破する救世主登場の如く、2011年突如としてデヴューを飾ったカプラムは、チェコ・プログレッシヴ復興・復活の鍵・牽引となった期待の注目株と言えよう。
 前デヴュー作から3年振りにリリースされた待望の2作目は、前作と同傾向の延長線上を思わせながらも、70年代ブリティッシュ・スタイルを汲んだ古色蒼然なハモンドやフェンダーローズに加えてメロトロンやシンセの導入で音の幅が更に広がり、70年代テイストのレトロ&ヴィンテージ・プログレを謳いながらも決して古臭さを感じさせない、21世紀という時間軸に則した極めて稀な王道回帰型プログレッシヴの最右翼と言えよう。

新人賞− New face award

★AD MAIORA/Ad Maiora !
★MINOR GIANT/On The Road
★THE EMERALD DAWN/Searching For The Lost Key
★WATER GARDEN/日巫女
★HUIS/Depite Guardian Angels
★HELIOPOLICE/City Of The Sun


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永年功労賞− Secular Achievement Award

★PINK FLOYD/The Endless River
★YES/Heaven & Earth
★BRAM STOKER/Cold Reading
★AMENOPHIS/Time
★TAÏ PHONG/Return Of The Samurai
★KENSO/内ナル声ニ回帰セヨ


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R.I.P 〜 メモリアル部門− R.I.P 〜 Memorial department
天に召された貴方達の魂に慎んで御冥福をお祈り申し上げます。
貴方達の魂と創作精神は永遠に不滅で、未来永劫決して忘れません…。
プログレッシヴ・ロックのこれからを、天国からどうか見守り続けて下さい。
合掌。


・Frncesco Di Giacomo
・小川文明
・Joe Vescovi


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※総括
 ここまで『Progressive Award 2014』を御覧になって、大半の方々からの率直な御意見や感想等は如何なものであろうか…?
 “納得”と思われる方もいれば“自分の順位ならこうだ”と仰る方もいるだろうし、“大関君らしい妥当なランキングじゃないか”と承服される方だっていらっしゃるだろうと思う。
 今回ランクインしたアーティスト以外にも勿論素晴らしい逸材(選考云々はともかくとしても…)は多数存在しており、惜しむらくは今年新作をリリースしたにも拘らず、10選発表の度に常連だったDELUSION SQUARED始めKINGFISHER SKYACCEPTが選考から外れた事がやはり悔やまれてならない。
 が…それ以上に今年は大御所級ベテランから新人に至るまでが力作を引っ提げての激戦であった事を考慮すると、一体誰が選ばれるのか否かは選考している私自身でさえも自問自答と暗中模索の繰り返しだったという事もどうか重ねて御理解頂ければと思う。
 
 今年2014年のプログレッシヴの頂点は日本のバンドとしてはおそらく初の快挙となるマウマウが栄冠を手にした次第であるが、今回日本のバンドを1位にしたのはもう一つ狙いがあって、これを機にジャパニーズ・プログレッシヴもやれば出来るんだ!という事を声高らかに宣言し、他の日本のプログレ・バンドにも大いに発奮して創作意欲を高めて、プログレッシヴ・ロックの創り手であるというプライドをしっかり持って堂々と胸を張って誇りにして欲しいと願わんばかりである。

欧米や諸外国ばかりじゃなく、日本のバンドが一番になったって良いじゃないか! 

 今回惜しくも選考からノミネートされなかった多くの創作者達…DELUSION SQUAREDKINGFISHER SKYACCEPTDAWNANGEL'S LADDERPALLASPROGELANDINNER DRIVEFOSSIL EVOLUTIONPERFECT BEINGSBACKHANDCHEETO'S MAGAZINETIGER MOTH TALESに対し、心から感謝の言葉と拍手を贈ります。
 有難う2014年のプログレッシヴ。そして来るべき2015年のプログレッシヴとの出会いに更なる期待を寄せたいと思う。
 2015年、果たしてどんなプログレッシヴ・ロックとの出会いが待っているのだろうか…。夢は終わらない。

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