第1位 LATTE E MIELE/Marco Polo 〜 Sogni E Viaggi
まさしく奇跡の復活と共に大ベテランの称号と賛辞に相応しい、70年代から21世紀の現在までに至るイタリアン・ロック史に燦然と光り輝くであろう、あの70年代の名作『受難劇』と並ぶ一大抒情詩と絵巻物語の最高傑作!
オープニングから怒涛の波の如く押し寄せるパイプオルガンとオーケストラの分厚い音の壁に誰しもが打ちのめされる事必至であろう。この作品を聴かずして2009年は語れない…。
第2位 SECRET GREEN/To Wake The King
今年2009年は例年以上にブリティッシュ勢が健闘した一年だったと思う。後のランキングにも登場するアクアプラネージ始め、I/Oアース、ベテランIQの久々の新譜、関連バンドのダーウィンズ・レイディオの新譜といい、なかなかに力作・傑作揃いだったように思う。
そんな中で、大英帝国らしい森と伝説の調べを、エニド譲りのオーケストレイションとトラディッショナルな旋律に乗せて謳った、ブリティッシュ・シンフォニックの王道と往年の息吹を彷彿とさせる、伝統の重みと風格がひしひしと伝わってくる感動的な一枚である。目を瞑ると…森と湖と英国の伝説が色鮮やかに映像的に甦る事であろう。
第5位 FANTASMAGORIA/Day And Night
ここ暫く停滞気味な感があった日本のプログレッシヴ・シンフォ系において、久々に自分の心をガッと鷲掴みにした会心の一枚にして誠に天晴れな快作。
ヴォーカルレスながらも、マイミクの藤本美樹女史が奏でるヴァイオリンの天上の音楽の如き調べとキーボード、ギターとリズム隊の一糸乱れる事の無い完全無欠な音空間に心が躍り飛翔する。
ジャパニーズ・プログレッシヴも遂にここまで来たのか…。
第6位 BELIEVE/This Bread Is Mine
ジャケットの仄暗い意匠と相まって、ダークな佇まいながらも触れただけでスパッと切れそうな剃刀の刃の様な危険なソリッド感と、黄昏時にも似た静寂と寂寥感とが抒情的に木霊する、プログレ初心者にはかじり聴き厳禁な重くて渋い、全編マイナーコードを縦横無尽に多用したミレク・ギルのギターと日本人ヴァイオリニスト“サトミ”のヴァイオリンとの旋律が悲しみを湛えつつ泣き叫ぶ珠玉の一作。
ポーランド産プログレッシヴの現在進行形スタイルを窺い知る上で申し分の無い好作品と言えよう。勿論、聴き手をも選ぶという事を忘れてはいけないが…。
第7位 AMARYLLIS/Inquietum Est Cor
年末近くに滑り込みセーフで入ってきたポーランド期待の新星。往年のフロイドを彷彿とさせる効果音の使い方始め、プログレHM/HRに近い感触のツインギターを擁しながらも、民族楽器奏者と美麗な女性ヴォーカリストとゲスト参加のキーボーダーの好サポートで、単なるプログレ・ニューカマーで終始する事無く、全曲聴き終えた後に何とも筆舌し難い新鮮な感動が呼び覚まされる事だろう。
オランダのキングフィッシャー・スカイ、或いは現在デヴュー作をレコーディング中の日本のアーリー・クロスに極めて近いものを感じる。
第8位 5bridges/The Thomas Tracks
ひと口に言ってしまえば、オランダ出身のジェネシス・フォロワー・タイプのバンドであるが、単なる懐古趣味の音では無い、自分達なりにジェネシスの持っていたリリシズムを解釈し、今まで培われてきた様々な音楽経験をミクスチャーし、都会的なセンスと現代という同時代感覚を加味した稀有なニューフェイスと言えよう。
かと言って…決して商業路線な音でもポップでダンサンブルなイメージとは全く違う、オランダ産のメロディック・シンフォとは一線を画した、バンドのネーミングからも窺え知る通り全身全霊プログレ愛に満ちている愛すべき存在と言えよう。