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zoom RSS 21st Century Progressive New Face

<<   作成日時 : 2009/02/28 17:20   >>

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 春間近な感を覚えつつも、まだまだ肌寒くて時折チラホラと雪の降る2月…。皆様如何お過ごしでしょうか。
 今回の「21st Century Progressive New Face」は、そんな季節に相応しいまさに春の兆しの暖かさを感じさせるホットな新鋭達が出揃いました。
 70年代初期のハードプログレ色の強かったニュー・トロルスを彷彿とさせるイタリア期待の新人“バロック”を始め、先回のアクアプラネージに引き続きまたしてもイギリスから、『スノーグース』や『怒りの葡萄』といった文芸大作路線のキャメルを思わせる、抒情美と哀感に満ち溢れた“ヴィエナ・サークル”は要注目と言えるでしょう。奥深くて懐の広い感のアメリカン・プログレッシヴからも、ジェントル・ジャイアントやハッピー・ザ・マンといった影響下を思わせ、テクニカル・シンフォニックにしてどこか人を食ったかの様なシニカルさとインテリジェントさを纏ったひと癖もふた癖もある“ロブスター・ニューバーグ”もニューイヤー幕開けと同時に到着しました。
 春が待ちきれないであろう昨今、どうか熱く迸るパッションを持った新鋭達を御堪能下さい。

1.BAROQUE/La Fiaba Della Buonanotte
   (from ITALY 2009)

画像   1.Overture/2.Batracomiomachia/3.(Me)Mento/4.Nera
   /5.Scherzo #1 In Re Min/6.La Corte Degli Scontenti/7.Cenere
   /8.Operetta #1 La Demoniaca/9.La Regina Nera/10.La Care
   /11.Oniricausto

 遡る事…80年代半ばにテープ作品でデヴューを飾ったバンコ影響下のBARROCKを始め、最近のニューカマーにしてPFM影響下を思わせるBAROCK PROJECT…といった同名バンドないし、それに近いネーミング等と多岐に亘る感が強い中で、続く今度は『UT』期のニュー・トロルス、或いはニコ・ジャンニ・フランク・マウリッツイオやイビスを彷彿とさせるヴィンテージ・ヘヴィ・プログレを奏でる新鋭“バロック”の登場と相成った。画像
 Keyを兼ねるツインギター(片方はVoも兼ねる)、Vo&B、Dsの4人編成で、ゲスト参加のコーラス隊をバックに配し、これでもかこれでもか!と言わんばかりなバレット・ディ・ブロンゾの『YS』顔負けの目まぐるしくも怒涛の如きヘヴィ&ハードな質感の演奏の中にも、時折フッと顔を覗かせるラヴ・ロック的な歌メロやアコギやハープシコードがフィーチャーされた曲辺り、やはり正統派にして脈々と流れるイタリアン・ロックのDNAというか血筋や伝統を感じずにはいられない。
 2006年に録音は完了しつつも、結局3年も寝かされ熟成(苦笑)された末、今年2009年に漸くリリースされた本作品。3年の沈黙は決して無駄では無かった事を物語るかの様に、バロック=「歪んだ真珠」の意に相応しいまさに真打ちにして決定打でもある、気迫漲る白熱の演奏が聴き処と言えよう。
 世代や年齢を問わず全てのプログレッシヴ・ファン並び、長年心からイタリアン・ロックを愛して止まない方々に是非共聴いて頂きたいと願う。

2.VIENNA CIRCLE/White Clouds
   (from U.K 2008)

画像   1.White Clouds(Beginning)/2.First Night In Berlin/3.Stars Of May
   /4.The Morning Fields Of Amber Grey/5.Argonne Wood/6.Falling
   /7.A Break In The Clouds/8.Conquered Air
   /9.Her Green Eyes Blew Goodbye/10.White Clouds(Finale)

 「プログレとは泣かせ処が命」と言わんばかりに、サウンドカラーから演奏スタイルにおいて余りにも劇的にして、哀愁、リリシズム等がさざなみの如く押し寄せてくる、涙なくしては語れない一大抒情詩をそのまま地で行く“ヴィエナ・サークル”渾身のデヴュー作。
 ギターとヴォーカル、キーボード系をマルチに手掛けるポールと、ベースとピアノ、コーラスを担当のジャックのデイビス兄弟(かなりのイケメン)をメインにゲスト参加のドラマーの3人で製作された、英国気質を全面に押し出した哀感漂う新人らしからぬシンフォニック大作と言っても過言では無い。         画像                 
画像 ガーデンシェッドからのインフォメーションを拝借するところ…第一次世界大戦が始まる直前、イギリスからベルリンに移り住んだ男性をテーマにしたコンセプト作品であるとの事。
 なるほど、全曲共一貫して重く深い曲想でジャケットのイメージ通り映像的なイマジネーションを想起させる、様々な効果音を配し、幾重にもオーケストレイションされたデジタルシンセ系キーボード群とハケットやラティーマーにも相通ずる伸びやかに鳴り響く泣きのギターが切々と物語を進行していく。
 ポップで明るい曲風に転調する事も無く、メロディック・シンフォ系に有りがちなハードエッジ路線に歩み寄るといった一切の妥協が無い、初志貫徹の如く自らの描く心象風景と美学が反映された類稀なる一枚と言えよう。
 昨今の軽薄短小の象徴ともいうべき音楽配信やらUSBメモリーには絶対無い、完全無欠な…これぞプログレならではの美意識の魂でもある。これで自主リリースというのも凄い。
 願わくば、ロジャー在籍時の後期フロイドみたいな陰鬱過ぎる路線だけには進んでほしくない事を祈りたい。

3.LOBSTER NEWBERG/Actress
   (from U.S.A 2009)

画像   1.Set Your Sails/2.Stay/3.Bug City/4.Lost
   /5.Wonderful/6.Demian/7.Illusion/8.Bed/9.Tight Rope
   /10.Silver Cities/11.Have Your Ever Been Alone

 パッと見、“アヴァン系かよッ!?”と突っ込みたくなる位、思わず畑違い…場違いな感の、余りにも艶かしくてエロティックな意匠に思わず面食って、尻込みするか苦笑いするかのいずれかに分かれると思うが、“女優”という意味深なタイトルでめでたくデヴューを飾った“ロブスター・ニューバーグ”。人を食った様なバンドネーミングも然る事ながら、凡そプログレッシヴを演っているとは想像も出来まい(苦笑)。
 サウンド・ルーツを辿れば大御所のジェントル・ジャイアントないしハッピー・ザ・マンに行き着くであろう。が…そうかと言って同じくジェントル影響下のペント・ウォーター、イエツダ・ウルファ、ハンズ、果ては昨今のスポックス・ビアードやエコリン、アドヴェントとは全く違った路線を、堂々臆する事無く奏でるスタイルに故フランク・ザッパに相通ずる「スタイルにとらわれない自由な空気」をも想起させる。
 懐が深くて何でもありな感のアメリカン・プログレにおいて、ちとやり過ぎな感は無きにしも非ずではあるが、先のヴィエナ・サークルの純文学的な路線とは全く180度真逆ながらも、如何にも自由で陽気なアメリカンを象徴する底抜けに楽しく明るく洗練された都会派ポップス感覚が堪能出来て、画像プログレを意識しなくともカーラジオから平気で違和感無く流れてきそうな、まさに一朝一夕では成し得ないプロ意識と根性に長けた“良い仕事”っぷりには好感が持てる。
 Vo&Key、G、B、Dsの基本的な4人編成に加え、更にG、B、Per、フルート、サックス、ハーモニカ、トランペット…等の8人のゲストプレイヤーを迎えてビッグバンドをも彷彿とさせるアンサンブルで、変拍子をバシッと決めてくれる辺り、ある種の爽快感というかカッコ良さを覚えるから困ったものだ(汗)。
 但し…くどい様だが、イエツダ・ウルファの1stよろしく、プログレッシヴに欧州的なファンタジーやら純文学世界を求める方々には不向きな作品かもしれない(苦笑)。
 本家GGが言わんとする「ロック演って銭儲けてナンボ」の如く、「下心とエロ無くしてプログレが出来るか!」とエロ男爵の沢村一樹みたいな突き抜けた潔い姿勢に痛快さを覚える。ハッキリ言って良い…!

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